自称若いころの○○似には気をつけろ
大学1年生の頃、同じ学部の子たちも恋愛を頑張っていた。
もちろんまじめに留学を考えている子もいた。
きゅうり君は恋愛は諦めても、お婿に行くことは諦めていなかった。
出会いはがむしゃらにつくった
大学生活を謳歌していた。まじめな性格なので高校生・大学生ともに皆勤賞。箱パパや3年生のゼミの先生には「きゅうり君はまじめよね、恋愛もしっかりしなきゃダメよ」と言われるほど、正面上は草食系男子だった。
ファザコン男子のお目にかかる殿方はいない。居たとしても学内で声をかけることは難しいので諦めることにした。
その分自分に課したノルマがあった。①掲示板を利用して、毎月最低新規の殿方とデートをする。②それが出来なかった場合、横浜もしくは新宿にあるゲイバーに行く。③恋人と呼べる人が出来ている期間は①、②ともに休止。
①掲示板利用で毎月一人の方と必ず食事に行く。これは簡単にクリアできたと思う。しかし、スパダリ募集しているきゅうり君にとってはショッキングな事が続いた。
一人目、自称若いころの布袋寅泰さんにの40代夢追い人。
まず、一目見て思った事、ノッチの中岡さんを10キロ痩せたイメージ。髪型も含めそっくりであった。倉庫での発送パッキングの仕事をしながら、音楽の夢を追いかけているとの事。
スパダリを募集しているのなら、この段階で帰宅を選ぶと思いますが、もしかしたらお家柄が良いからフリーターを続けられているのかも、そしてこれを逃したら恋人は出来るのかという不安が勝り、お食事をファミレスでした。
事前にきゅうり君の好物であるケーキを買ってあるから食べてとその場で渡された。プレゼントをさせてうれしくない人はいない。しかし、この殿方中岡さんは、今ファミレスのテーブルで食べている姿を見せてほしいと言ったのだ。ファミレスでドリンクバーしか頼んでいないのに、ケーキを持ち込みその場で食べろ。僕の価値観がおかしいのか。自問自答した。
結果は、「ここで頂くのはお断りする」きゅうり君の考えではお店の人にご迷惑をかける事、持ち込みでフォークを借りれないなら手で食べてというのは違うと判断したためだ。
そして、何を勘違いしたのか、中岡さんは食べている姿を見られるのが恥ずかしいなんて、初心でかわいいと言ったのだ。きゅうり君は日本語の使い方は難しいと思った。
口を開けて笑う中岡さんの口元には歯がなかった。思わず、「仕事でぶつけられたんですか?痛くないですか?」と聞いた。
「お金もないし、めんどくさいから放置している。痛くないよ」との事。
やはり、初対面での印象が正しかった。
・自称若いころの布袋寅泰は、ノッチの中岡さん(ちなみにノッチの中岡さんの見た目はOK,しっかりと鏡を見れていないことが問題)
・ファミレスにケーキを持ち込み、勘違い発言
・欠けた前歯を放置
以上の点から、次の殿方探しに出発する。
しらみつぶしローラー作戦
タイトルの通りだ、メッセージのやり取りを繰り返すよりはとりあえず会おう。新宿のホテルのラウンジでお会いした方は、主に百貨店に対して営業をしている営業マン、ナイナイの岡村さんに似ていたことから”岡村さん”としよう。
彼とは複数回ドライブデートをした、仕事終わりの彼を新宿の駐車場で待ち、僕の実家の最寄り駅までドライブをするというものであった。人生で2度目の大人の階段を登った人でもある。
しかし順調に思えたけれども、人間の欲は一つを満たせば、次を求める。家族へのカミングアウトを望まない40代男性であった為、きゅうり君はそこがネックだと思い、距離と取ることにした。互いの本名も知らない間柄、まずは自分たちの紹介が先なのに血迷った結果である。
「稼ぐ男ほど、会話は仕事か家庭」彼は仕事人間だった為。本当に仕事の話であった、主に営業職だった為風俗の接待について教えてくれた。同じお店に入り、個室はもちろん別、お会計は岡村さんが全額持ち経費としても落ちないらしいが、実績が伴えばボーナスとして返ってくるし、ゲイを隠す技としてもつけえるとの事。スパダリを求めてスペックで振るいにかけていたが、そういう営業をしているから、インターンシップで俺の名前を出せば書類の一次審査は通ると言われた時に、人生とはコネとお金。そして必要なコネとお金を生み出すのも、コネとお金と知った。
しらみつぶしローラー作戦、スパダリを探すためには良い案であったと思うが、この人ではないと思い知らされ、その後はブレブレでしらみつぶしローラー作戦を行う事となる。
進学希望だった為、1年生では就活活動準備なし
皆さんの時代はわからないが、僕らの時代エントリーシートを提出できるのが4年次の4月からといタイトスケジュールが導入される見込みの学年であった。そのため、多くの企業は学生はインターシップ、OBOG訪問、公務員を目指す人は試験対策を長期休みに入るとすぐにスタートさせていた。
もちろんきゅうり君は、まったく興味がない。アルバイトをしてお金を貯めて、卒業と同時に美容学校に入学する準備をしていた。
高校卒業と同時に何で、美容学校に行かなかったのと質問が来そうだが、箱パパはきゅうり君の人見知りの性格と、家業をついて稼いでいる経験から、とりあえず4年大を卒業してほしいという希望であった。
ストップママからは「男の髪結いにろくなのはいないからダメ」とばっさりと切られてしまっていた。
今もだが、仕事や学業・交友関係・恋愛、どれも中途半端だと、どれか一つぐらい完璧にしたいと思い、きゅうり君は目指せお婿の道(スパダリ募集)の道を選んだ。
友人に言えるアテンションプリーズ、友よ当時の僕に言ってくれ
きゅうり君はよく友人から恋愛相談を受ける。高校生の時かである、いくつになっても人の恋愛話を聞きアドバイスをするのはとても楽しい。ゲイで隠しているきゅうり君にとって、誰かの愚痴という名のノロケ話を聞くことは、時に主語を自分に置き換えて話を聞くぐらい幸せなのだ。
そして、なぜか当たると有名な占い師のように、きゅうり君に相談すると良いといううわさが女子の中で広がっていった。
一番印象に残っているのはシエロさんとクロエ君が結婚する前の事、二人は同棲生活をしていた。ケンカの理由は覚えていなかった。僕はスマフォを耳に乗せ、ゴロゴロしながらシエロさんの話を聞いていた。「もぉ、ひとりでふるさと納税の肉食ってろよ」と彼女はつぶやいた。すかさず、きゅうり君は「シエロちゃんさ、そのお肉2人で食べて仲直りしな、シエロちゃんもお肉好きでしょ、クロエ君にだけ食べさせちゃもったいないよ」と促した。
このように友人にはアテンションプリーズが言えるのである。気を付けて、ここ注意だよ、冷静になって、でもきゅうり君は自分へのアテンションプリーズは言うことができない。友よ僕にもアテンションプリーズの注意喚起をその場で言ってくれ、過去の失恋話を酒の肴にする前に
noteでは僕「きゅうり君」の17歳からの27歳までの恋愛と、
27歳から29歳までのリアルな恋愛は諦めて腐男子として生きている等身大の自分を日記を公開しようと思っております