2023年度下期・電験3種[理論]問8 交流の共振回路
問8は交流の電気回路です。交流は複素数が出てくるので、苦手な人も多くなってきますね。急にベクトルとか出てきたりしますし。。。
求めるのは$${f}$$ですが、$${C}$$も未知数なので分かっているものを書き出していく必要がありそうです。
共振状態では周波数依存性がなくなり、$${L}$$や$${C}$$が無視(?)されたようなふるまいをします。直列共振ではインピーダンスの虚部が$${0}$$になって、$${LC}$$が短絡したようになります。
実際にインピーダンス$${Z}$$を求めると、
$$
\begin{array}{}Z&=&R+j\omega L+\frac{1}{j\omega C}\\
&=&R+j(\omega L - \frac{1}{\omega C})
\end{array}
$$
となるので、$${\omega}$$に依らない$${=}$$虚部ゼロとなる$${\omega}$$を探してあげればよいです。
よって、
$$
\begin{array}{} j(\omega L - \frac{1}{\omega C})&=&0\\
\omega^2&=&\frac{1}{LC}\\
f&=&\frac{1}{2\pi \sqrt{LC}}\\
\end{array}
$$
となります。なんとなく見たことある式ですね。
この状態で回路全体を流れる電流$${I}$$を求めると、$${Z=R}$$なので$${I=V/Z=1/0.5=2A}$$となります。このため、インダクタに着目してオームの法則を立てると、
$$
\begin{array}{} V_L&=&|j \omega LI|\\
&=&2\pi fLI\\
f&=&\frac{V_L}{2\pi LI}=\frac{314V}{2\pi 10\times 10^{-3}H \times 2A}=2500Hz\\
\end{array}
$$
となります。よって回答は(2)です。
$${C}$$を求めなくても求まりましたね。問題文の$${314}$$がとっても作為的だなぁ、とは感じます。
問題を適当に解いているだけなので、いろいろおかしくなっている部分があったらすみません。。。
出展:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験理論科目
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