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好き。という気持ち

「彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる」

この作品をご存知だろうか。

7月から8月にかけて放送されていたドラマである。

ドラマを観ること自体久しぶりだったのだが、内容・キャスト・スタッフ・原作全てがガッチリ噛み合っていて素晴らしい作品だったので是非紹介したい。

内容について

簡単に、ワンフレーズで言うと、

「先輩×後輩のオフィスガールズラブコメディ」

うん、情報量多い。

詳しく言うと、

主人公は実は物凄く女好きで根っからのレズビアンであるが、それを隠して会社で働く仕事ができ、上司からも部下からも信頼の厚い女性・鹿納弘子と、

※レズビアン→女性で恋愛対象が女性の方

真面目で仕事はキッチリするものの会社で「鉄仮面」と呼ばれていたほど感情を見せず、同期や先輩付き合いも良いとは決して言えなかったが弘子先輩に恋をしてから大変身し毎日弘子先輩に「好き」という気持ちを伝えようと必死にアピールする後輩・兎田彩香

の2人だ。

基本的に2人のどちらかの視点で物語は進んでいく。

彩香ちゃんは毎日弘子先輩が好きだと言っていたオフショルを来て出社したり、(服装自由の会社らしい)話しかけたりしてアピールをするのだが、会社でカミングアウトしていない弘子先輩は彩香のことをノンケだと思い「ノンケの思わせぶりな態度には惑わされない!」と必死に自身もノンケであるかのように振る舞う。

※ノンケ→異性が好きな方。多くの人がこれに当てはまる。

キャスティング


まず、キャスティングが神。

弘子先輩を森カンナさん、彩香ちゃんを日向坂46の加藤史帆さんが演じているのだがまぁドンピシャ。

この作品は漫画が原作で私は漫画から入った人間なのだが、初めてビジュアルポスターを見た時に軽率ながら主演のお2人を良く知らなかったが、

「うわ!漫画から出てきたみたい。ピッタリ。」

と思った。

カンナさんがカッコよすぎる…

まず身長差が良い。

カンナさんは168cm、かとしは160cm。

並んでたった時に一番可愛い身長差。

そしてカンナさんのスタイルが良い。

指は長いわ腕は長いわ脚は長いわ…

そしてかとしは可愛いすぎた。

金髪に染めていたのは原作を忠実に再現されていたし、真面目な顔から弘子先輩に会って急にニコっと笑うその笑顔。

きっとこの作品でお2人のファンは増えたことでしょう。

お2人のインタビュー等を聞いていると、作品に対するリスペクトや役に対しての解像度の高さ、想いの強さが節々から伝わって来て俳優としての凄みを感じた。

スタッフ

この作品はスタッフの方々も素晴らしかった。

キャスティングはもちろん、作品の細部までこだわっていることが伝わってくる。

その1つとして挙げられるのは「爪」だろう。

レズビアンの方々はいわゆるタチとネコのタチの方は相手を傷つけないために爪を短く整えられている方が多い。

※簡単に:タチ→夜の攻め役、ネコ→受け役

そこでプロデューサーの方は俳優さんたちにお願いして数名爪を短くしてもらったという。

自分はそこまでこだわるのかと驚いたが、
インスタやXで視聴者の反応を見てみるとそこに感心している人はかなり多かった。

そしてプロデューサーの方々の想いも凄い。

番組の公式Xで数回プロデューサーや原作者によるスペースが行われていたで私は数回それを聞いた。

実はプロデューサーさんはGLドラマをかなり前からやりたかったらしく、今作にかける想いというのはかなり強かったそう。

この作品はコメディということにはなっているがシリアスなパートも多い。

プロデューサーさんが学生の頃にはGLドラマなんて日本にはほとんど無くて、(今でも数え切れるほどしかないが)いわゆるロールモデルというものも少なかった。

だからこの作品がそうなったり、少しでも色んな人の支えになったら嬉しい。

彼女らが学生のときに今作があったら物凄く救われていたと思う。

大分要約したし、私の言葉不足で上手く伝わっていない箇所もあるとは思うが大方このような事をおっしゃっていた。

この話を聞いた私は感動したし、少し衝撃だった。

その衝撃は上手く言葉にできないがとにかく彼女らの言葉は物凄く私の胸をうった。

原作者

原作者のSal Jiang先生もいち当事者であり、スペースにはほぼ毎回参加されていて様々なお話をされていた。

私はまずGL作品をコメディに、でもシリアスに描いた先生のことを尊敬する。

私はめちゃくちゃGLやBLに詳しい訳ではないし、それぞれ数作品しか読んだり見たりしたことがない。

しかし、私の経験上そしてネットにあった視聴者さんの意見上この作品は今までの作品とは少し異なる良さがある。

どちらかと言うと、セクシー系に偏ったりあまりにもシリアス部分が多くて辛くなってしまったりする作品が多い。

でも「あやひろ」は丁度良い。のだ。

彩香ちゃんによる猛アタックとそれに翻弄される弘子先輩の様子はコミカルに描かれつつ、会社で自分を隠し通している弘子先輩の内面や同性愛に対する周囲の反応は実にリアルだ。

そしてカンナさんから「お母さん」というあだ名を付けられるあたり、良い人なのだろう笑

純粋にこの作品をこの世に生み出してくれたことに感謝しかない。

感想

※感想と言うか、最後に、という感じです。感想を書いたらネタバレしそうだし、物凄く長くなるので笑

とりあえず全国民に、いや、全世界に見て欲しい。

学校の授業で流すべきレベルだ。

それくらい良い。(語彙力皆無)

当事者の方は救われるだろうし、そうでない方でもLGBTの一部を知るきっかけになるしなんて言うのだろう、偏見が無くなると思う。

作中には年配の方の
「そういう人たちって結婚とかどうするんだろうね。」

といった何気ないグサッとくるセリフが出てきて、そこら辺の塩梅が絶妙にリアルで。

でも、彩香ちゃんはどうしようもなく真っ直ぐで本人はレズビアンということすら自覚しておらず、ただ単に「弘子先輩」という一人の人間が好きな気持ちが描かれていて。

そんな姿を見ていたら応援したくなるし、

ただ「ひとがひとを好きなだけなんだ。」

って感じると思う。

まだ見ていない方、要チェックだ。

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