暇つぶしすらままならない

なんかもう生きるのがめんどくさくなってきたなと言うのが悩み。

高校生の私は、生きていたらこの先なにか職につかないといけないわけで、でも今の所やりたいこととかなりたいものなんか特になくって、見つかる気もしなくて、ただなんとなくいい大学行っていい会社就職して、きっと結婚相手は見つからずに、定年までダラダラと働くんだろうなと思う。

何にでもなれると言われると何が良いのかわからなくなって、何でも良くなってどうでも良くなる。いっそ身分制ガチガチの江戸時代とかに生まれたほうが性に合ってたかも。

やりたいことを探そうとすると生きる意味も探してしまう。やりたいこともないのにじゃあなんのために生きるんだろう。生きる意味なんて考えなくていいじゃんかと思う。意味なんてきっとないんだし。ただこの世に生まれちゃったから、流石に命そのまま捨てるのはもったいないからとりあえず自然に命が消えるときまで放っとこうってのが人生なんじゃないかと思いたいの。意味なんていらない。

でもね、やりたいことに捧げる人生がおそらく素晴らしいのはちゃんと知ってる。私はバンドが好きだから、自分たちの音楽で売れるんだ！っていう目標を持ってやりたいことをやってて、着々と人気が出てきている人達を見ると、私の人生はこんなんでいいのかなーと思う。やりたいことがあって羨ましいなと思う。

もっと自分がアホだったら良かったな。幼稚園生の頃なりたかったアイドルに身の程知らずで今もなろうとしてたかもしれないし、やっぱり憧れがある女優になってたかもしれない。でも夢を追いかけるには冷静になりすぎた。そもそも私は別に顔が可愛くないしなーとか、プライベートまで自由がないのは耐えられないよなーとか、忙しそうだしなーとか。というかそもそもそんな理由で簡単にやめようと思うくらいだからアイドルも女優もホントになりたいわけじゃないんだろうな。本当になりたかったらそんな理由じゃ諦めないはずだと思う。そんなこともないのかな。みんなほんとにやりたいことなんてないのかな。どうせ働かないと食べていけないから「消去法でこの仕事！」なのかな。

世界中を旅したらやりたいことが見つかるんだろうか。でも世界中を旅しに行ける人はその時点で生きることに対する意欲が私とは違う。やりたいことを見つけるために世界旅行に行けるような行動力がある人の周りには、もとも夢なんていくらでも転がってんだろうなと思う。帰ってきてから足元を見てああこんなのあったわって見つけるんじゃないのかな。それ世界旅行した意味あったかな。

じゃあ映画や小説にたくさん触れたらみつかるのかな。いや、それはただただ楽しいだけだと思う。物語の中に出てくるキャラクターみたいになりたいと思ったとしてもそれは物語の中の話であって、一度それを現実に持ってきたらこれが難しいとかあれが合わないとかできない理由ばっかり見つかってしまう。じゃあその制作側になりたいと思うようになるかな。やっぱり芸術を仕事にしている人に対する憧れは強い。さぞかし楽しいだろうと思う。同時に苦しくてたまらなそうだとも思う。芽が出るのはほんの一握りなんてのはもちろんだし、小説家だろうが脚本家だろうが映画監督だろうが自分のやりたい芸術だけをやってりゃいいってわけじゃない。というか第一に私には自分のやりたい芸術なんて大それたものはない。楽器をひくのは楽しいし、歌を歌うのも楽しい。小説を読むのはワクワクするし書いてみたことだってある。映像の仕事で多くの人に夢を与えられたらなんて幸せなんだろうと思う。でも私のは所詮誰かの真似事だ。好きなバンドのあの曲を楽譜を見ながら演奏するのが楽しいだけだし、どこかで聞いたことのあるようなありきたりなストーリーしか思いつかない。私だからできるものもないし、他に類を見ない技術だってない。

もっとなんでもありな世の中になればいいなと思う。80歳から就職しても誰もびっくりしないような世の中。それともやりたいことが見つかるまで冷凍庫みたいなところで体の成長を止めといてもらうのもいい。理系文系なんてつまらない分け方をして、幼い私のそんな選択で将来の私が困るかもしれないのも嫌。もう一回勉強すればいいんだろうけど、そこまでしてやりたいのか？を一回考えてしまって大抵行動に移さない。なんてつまらない人間なんだろうか。

人生なんて死ぬまでの長い暇つぶしなんてのはよく言ったもので、たしかに心は軽くなる。でも比べちゃう世界ではどんな名言を言われようと気持ちが晴れることなんてないのだと私は思う。やりたいことにとことん打ち込んで暇つぶしをフル活用している人を見て羨ましくなっちゃうのは多分私が私である限りやめられない。

あーなんのために生きてるんだろうな。

こんなのは私が17歳の思春期真っ只中だから考えてるんだと思ってた。そう思いたい。でも大人でも似たような悩みを持つ人がいるんだと最近知って怖くなった。私は死ぬまでこんなくだらないことを考え続けるのかもしれない。これは年齢のせいじゃなくて性格のせいなのかもしれない。こわいな。

どうか未来の私が今よりアホになってますように。

2021年6月 下書きより