できすぎている人間もちゃんと存在する。
ドラマとか映画にでてくるような、好かれる人間の特徴を多分に持っている人ってほんとにいるよね。優しくて、気が利いて、整った顔でよく笑い、よく食べ、それらをモテるために狙ってやってる感を微塵も感じさせない人。あれを狙ってやってるなら怖いよ、とすら思うほどの自然さ。
私はそれなりに偏差値の高い国公立大学に進学したのですが、そういうやつがほんとうにいる。同じ大学にいる時点で、同じような入試を突破してきたわけなのでかなり賢い。それでいて優しくやわらかい雰囲気と、運動部に所属する人特有のキラキラ感と無邪気な笑顔。中高六年間を地方の男子校で過ごし、東京に出てきて春から一人暮らし、、とは思えないほどの余裕そうな姿と誰にでも話しかけるコミュ力の高さ。怖いよ。わたしゃもう怖い。
こういう人のこと、人間は簡単に好きになってしまうので、よくない。
好きになっても悲しいし、ならなくても勝手に悲しい。私はこのような人と出会うと大抵、その人と自分が恋愛関係に発展し、モテる彼の隣にいるのがつらくなるところまでを想像して、絶対に好きにならないためにあんまりかかわらないようにしよ、って思う。
好きにならなかった場合でも、今はこんなに無邪気な彼も、この先の四年間、誰かを好きになり、なられ、さぞおモテになるだろうからなんか揉めたり泣かれたりして、この真っ白な美しさを失っていくのかな、、と思うと勝手にむなしい気持ちになる。何の関係もない他人なのにうるさいよって感じですよね。
とにかくできすぎている人間をみるとむなしくなるよね、という話。とはいえこれは、見えてない部分を美化しているだけの想像に過ぎないので彼にも汚い気持ちやゆがんだ思いが、しっかり存在していたら勝手にうれしくなったりするなと思います。