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弓道とは

弓道競技とは

弓道はその名の通り、弓を使った武道です。試合では、弓を引いて規定の数だけ矢を放ち、的に当たった本数を競います。多くの大会では、28m先の直径36cmの的を狙う「近的競技」が実施されますが、60m先の直径1mの的を狙う「遠的競技」の大会も一部存在します。ちなみに、的の中心の近くに当たった方が点数が高くなると勘違いされがちですが、弓道では的のどこに当たってもアタリはアタリ、ハズレはハズレです。つまり弓道とは、ほんの数ミリの違いで勝負のゆくえが大きく変わってしまう、とてもシビアな戦いなのです。


大学弓道の特徴

弓道はその特性から儀式的な要素を含みますが、大学弓道は中学・高校や一般の弓道に比べてスポーツ的な要素が大きいのが特徴です。
例えば、高校弓道の試合では全日本弓道連盟が定める所作(体配)に則って、感情を露わにせず淡々と弓を引きます。一方、大学弓道の試合を見ると、チームメイトの放った矢が的中したら選手も大きな声で「よっしゃあ」と叫んで盛り上げたり、各大学独自の体配に則った気迫たっぷりの射が見られたりと、会場は熱気に溢れています。
中にはこうした雰囲気を、「大学弓道は品がない」などと言って嫌う方もいらっしゃいます。しかし、静謐な空気の中でクールに弓を引く高校弓道も、勝利や的中の喜びを熱烈に仲間と共有できる大学弓道も、それぞれとても魅力的だと私は思うのです。


弓道は己と戦う武道

他の武道と異なる点は、直接対戦相手と戦う訳ではないという点です。例えば柔道や剣道では、自分が全く同じように攻撃しても、対峙する相手の出方によって一本になったり防御されたりします。一方、弓道において相手の行動は自分の結果に直接影響を与えませんし、その逆も然りです。
弓道には、次のような格言があります。

発して中らざるときは、即ち己に勝つ者を怨みず. 反ってこれを己に求むるのみ。

『礼記』射義

これはつまり、放たれた矢が当たるも外れるもすべて自分次第で、他者に言い訳を求める余地はないということです。弓道の稽古は常に、過去の、あるいは今の自分との戦いです。ゆえに、己に打ち克って的を射止めたときの喜びは何物にも代え難い。それこそが他の武道にはない弓道の魅力と言えるでしょう。


まとめ

この記事を通して、弓道に少しでも興味を持っていただけたら幸いです。
東京大学弓術部では様々な新歓イベントを開催しておりますので、ぜひお越しください!弓道場でお待ちしております!

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