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ガルシンの『紅い花』は典型的な精神病患者の心理がよくわかる小説

古典を読むと今がわかるーー

こんばんは。
カーボです。

今日は昔の帝政ロシア時代(1800年代後半)
の作家ガルシンの小説『紅い花』を
読んだのでその感想です。

とても短い小説ですので10分くらいで
読めちゃいます。

◯紅い花のストーリー

若くして精神病院にぶち込まれた主人公は
暴れたり看守と格闘しながらも自分が
正気になることが何回かある。

そんな中で精神病院の庭に咲くケシの
紅い花が世界の諸悪の根源だという
妄想に取り憑かれる。

自分の着想が半ば妄想だと思いながらも
その思いを止められない主人公は大立ち回りを
演じ、看守数人に抑え込まれて
独房に閉じ込められた後、看守の目を
盗んで独房を脱出し、血まみれになりながら
庭の紅い花をむしり取り、
全部を成し遂げた後に精魂尽きて
死んでしまうのであった。

◯心理の流れがリアルそのもの

話としては以上です。
作者のガルシンは自身も精神病での
入院歴があり、その経験からの小説ですので
患者の心理描写がとにかくリアルです。

途中で正気に一瞬戻りかけて
自分は何をしてるんだ?と思い直す
あたりが本当に凄くて
経験者にしか書けない筆致だなと思いました。

太宰治もこの小説をほめており、
太宰自身も精神病で入院した経験からも
これの書いてあることの描写に
真実を感じたのでしょう。

正直、まともな人間からすると
何のこっちゃ感は否めないですがw
そういう観点で読んでみるとこの小説の
面白さが少しはわかるかなと思いました。

ガルシンは寡作ながらも他にも
『信号』など国語の教科書にも載ってる
有名な話を書いてたりします。

興味のある方は是非読んでみてくださいね。

では、今日も今を大事にしていきましょう!

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