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片麻痺患者の"化粧したい"を叶える方法  ~作業療法士・理学療法士のためのADL実践ガイド~





みなさん、こんにちは。作業療法士の仲田です。

今回は、リハビリテーションの現場でしばしば話題になる「化粧」について、お伝えしたいと思います。実際にZoomのナイトセミナー「OTしゃべり場」で出た化粧についての会話を一部ご紹介します。

受講生:「先生!化粧について聞きたいです。片麻痺の患者さんが化粧をしたいという症例がいまして...。」

仲田:「なるほど。女性の方はいつまでもキレイでいたいものですからね。具体的に何が大変なんですか?」

受講生:「患者さんが...スポンジ・パフで麻痺側の顔面だけ均一に伸ばせないんです。」

仲田:「そうですね。家に帰ったら一人で行うので、自立した方法を伝えるのが重要です。」

受講生:「教えてください!」

片麻痺患者の化粧の課題

麻痺側の顔面は、筋力、弾力、皮膚の状態が変化し、感覚も鈍麻になっている可能性があります。そのため、健側と同じように化粧をすることが難しくなります。

効果的なアプローチ

  1. 口を動かして皮膚を伸ばす: "ひょっとこ"のような表情を作ることで、皮膚が引き伸ばされ、ファンデーションを塗りやすくなります。

  2. 三面鏡の活用: 左右の頬と正面が同時に見える三面鏡を使用すると、全体のバランスを確認しやすくなります。

仲田:「回復期で働いていたころに実践してみたところ、成功しましたよ。」

受講生:「試してみたいと思います!三面鏡も活用してみます。」

仲田:「そうですね。値段もピンキリですが、作業療法士なら手作りでもできますよ。」

まとめ

  1. 顔面は左右で筋力、皮膚、弾力等が違うことを認識する

  2. 均一にできなければ、均一にしやすい顔面の環境を作る

  3. 三面鏡を使用して顔面全体を見やすくする

いかがだったでしょうか。この記事が少しでも皆さんの視野を広げ、お役に立てたなら幸いです。

化粧についてさらに実践的に学びたい方は、ぜひ療活(療法士活性化委員会)のセミナーにお越しください。

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大塚久
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