ADL訓練の要点: トイレ動作の工程分析 〜現場で使える! 作業療法士のためのADL実践マニュアル〜
みなさんこんにちは。作業療法士の仲田です。
今回は、ADLの中で一番人気なんじゃないかと思うトイレ動作である。
実際にZoomのナイトセミナーで「OTしゃべり場」というADLなどを話し合う場で出てきたトイレ動作に関する会話を一部お伝えします。
>>>OTのしゃべり場
前回の内容はこちら>>>回復期リハビリテーションにおける理学療法士と作業療法士の役割 ~作業療法士編~
仲田先生! トイレ動作のアプローチ方法について知りたいです。
ありがとうございます! 今はトイレ動作でどんなアプローチをしていますか?
椅子から便座までの移乗動作練習とか…片手でズボンを下す練習とかですかね
いいですね! 他には何を行っていますか?
えー…、でん部を拭く練習とかですかね?
他はありますか?
うーん…
中々出てこないみたいですね、そうしたら工程分析したらわかりやすいですよ
工程分析ですか? めんどくさそう…
めんどくさいとは思いますが、1度やってしまえばずっと使えるので楽ですよ
教えてください!
トイレ行く前にどんな現象がありますか?
トイレまで移動するですか?
トイレまでの移動もありますが、その前にもありますよ。
何ですか? 思いつきません!
素直でいいですね! わからないことはわからないと言えることは良いことです。トイレ行く前に起こる現象は、尿意・便意です。人間、目的が生まれないと動かないんですよ。
<トイレ動作の工程分析>
尿意・便意⇒移動⇒ドアの開閉⇒方向転換⇒下衣を脱ぐ⇒着座⇒排尿・排便(男性だと立位での排尿)⇒でん部・陰部を拭く⇒水を流す⇒立ち上がる⇒下衣を履く
一つひとつの工程をみて、できない所にアプローチをすれば良いですね!
その通り! 工程分析をするとぼんやりしていた評価がハッキリみえてきます。トイレ以外でもすべての作業に使えるからやってみるといいですよ。
アプローチのやり方を教えてください!
方法は対象者の方に合わせて色々考えられますので詳しくはこちらでお伝えしますね。>>>【ADL訓練が苦手な方限定】対象者に合わせた効果的なADL訓練のための考え方・実践セミナー
楽しみにしてます!
まとめ
工程分析をしよう
足りているもの、足りていないものを分別してアプローチをしよう
トイレができる、できないが自宅か施設かの分かれ道になる場合が多い
いかがだったでしょうか。視野が広がり少しでも役に立てたのなら幸いです。
次回は上衣動作についてを予定しています。
>>>7/2 coming soon
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