生まれ変わったとして
月を見ていたMV。
この曲は苦しい。
最初に聴いた時から色んな事が流れ込んでくる。
前にも誰かに宛てた愛を込めた遺書だと思ったと書いた。
半身から引き離される苦しさ。
私はその苦しさを想像して怯える。
男女として出会い離れなければならなかった世界線。
兵士で共に戦う(男同士の)世界線。
シャーマンのような存在の世界線。
どの世界線でも強く求める。
転生を繰り返すダライ・ラマとパンチェン・ラマを思い出した。
あまり詳しくないけど。
見つけ出され、どちらかが亡くなったら、亡くなった数年後に産まれた子供を集めて生まれ変わりをまた探す。
集められた子供の年齢分、半身のいない時間を過ごしている。絶望と希望に揺れながら。
男女を越えて何者になっても消えない絆。
月と太陽 朝と夜 対になっている存在が自分にもいるとしたら。
覚えていない方がきっと楽に生きられる。
だから全部忘れて生まれ変わるのかもしれない。
見つけた時に初めて探していたことに気付くのかもしれない。
いつか読んだマンガで末代まで呪ってやる!と呪いをかけて何度も転生をして追いかけるというのがあった。
何度も出会い、記憶も曖昧になり、呪う気持ちと求める気持ちとの区別がつかなくなり愛する者に生まれ変わる。
求めるけど憎む。愛と憎しみは似ているのかもしれない。
今生で出会う人はみんな過去生で出会った人で、出会った人としか会わないって自称霊感の強い誰かさんが言っていた。
何度も出会い、何度も愛し合う。
出会うけど、満ち足りる前に別れてしまう。だからまた出会う。
いつか満ち足りたら。
いつか心の全てが満ち足りたら。
半分が2つの完全な球体になって旅立っていく気がする。
いつか離れるために何度も出会って一緒にいようとするんじゃないか。
双子に生まれ変わった最後を見て、何となくそう思った。
来世では満ち足りて欲しい。
うちの双子の娘は仲がいい。
「ずっと2人で暮らすのが夢」って言う程仲がいい。
私はこの先の、仕事、恋愛、結婚という流れをいくつも見てきたから、2人が思うほどそんなに一緒にいられる時間は無いんじゃないかと思ってる。
めちゃくちゃ仲良しの双子。
ちゃんと別れるために一緒に産まれてきたのかなって2人を見ていて時々思う。
覚えていない未完結の物語が一人一人にあるとして。
その物語を少しだけ進めるために今を精一杯生きる。