Fireタブレット(HD 8 Plus)を使った感想
「Fire HD 8 Plus」を購入して2ヶ月ほど試してみましたが、今回はその感想を書こうと思います。
1. 結論:65点な出来
結論としては、100点満点中「65点」って言った感じでした。良い点もあるものの不満点も多く。
個人的には外出先で動画を見るにはすごく良い端末だと思いましたが、それ以外の用途で思ったほど使い勝手が良くないなと思いました。
2. 良かった点
まずは良かった点について。
・外出先に持って行くのに調度良い大きさ・重さ。
やっぱこの8インチくらいの大きさ・重さ(355g)は、カバンに入れても重たく感じませんし、薄いので邪魔にもならない。外出先に持って行くのに調度良いと思いました。
・映像と音は結構良い。
画質は HD 画質(1920 x 1080)ですが、映像見ていても特に粗いとは感じませんでした。音質も良かったです。臨場感も結構ありますし。
・文字入力しやすい。
これは Fire タブレットの良さと言うより Android の良さですが、文字入力は iPhone・iPad より使いやすかったです。変換効率が優れてますし、カーソル操作も Fire タブレット(…と言うか Android)の方が使いやすかったです。
あと私は QWERTY キーボードを使ってるのですが、キー配列が iPhone・iPad より好みでした。
・Alexa(アレクサ)が便利!
Fire HD 8 Plus は Amazon Echo シリーズ みたいに「Alexa(アレクサ)!」と呼びかけるだけで音声アシスタントを使えるのですが、これが想像以上に良かったです。
主に使えるのは「タイマー」や「計算」ですが、Siri と比べて呼びやすいですし、反応が早いし。言葉の理解力も若干、Alexa の方が良いと思いました。
ちなみに Fire HD 8 Plus は専用の Qi 充電スタンドが用意されていますが、これを使うとスタンドに載せた時に Alexa & Show モードに切り替えるなんて事もできます。
・iPad と比べれると持ちやすい(ケースなしの場合)。
iPad はどれも滑りやすかったり指をかける部分が少なかったりと正直持ちにくいのですが、それと比べると Fire タブレットは全般滑りにくいですし、ディスプレイの縁の余白が大きいので、持ちやすいなと思います。
ただケースを使えば iPad も持ちやすくはなるので、この点が大きな問題だとは思いませんが、ケースを使いたくないと言う人には、Fire タブレットの方が持ちやすさでは良いと思います。
3. 微妙な点・良くなかった点
以下微妙だなと感じた点や良くなかった点について。
・iPadと比べると動作がもたつくことが多い。
・タッチ液晶の感度がちょっと悪い。
iPad のような処理能力のある CPU を搭載していないのもあって、使用してると動作がもたつく事がたまにあります。このもたつきに関しては私はそんなに気にならなかったですが、タッチ液晶の感度がイマイチなのは、ちょっと気になりました。
・WEB閲覧はあまり快適ではない。
・電子書籍リーダーとして良いかはコンテンツによる。
「動画は割りと快適」と書きましたが、それに対し WEB 閲覧は、あまり快適ではありませんでした。…と言うのもスマホと違い、タブレットはタブレットに最適化されたページではなく PC 用の WEB ページを見る必要があるため、様々な大きさの文字を読む必要があります。またページ全体を拡大・縮小して見る事も多いため、Fire HD 8 Plus だと動作のもたつきが多少気になりますし、解像度も足りないなと感じました。
それと同じ事が電子書籍にも言えます。小説のように文字の大きさを自分の見やすい大きさに変更し、一定の大きさの文字だけ読める場合は問題ないのですが、雑誌や参考書などの紙の本がベースになってるものだと、WEB と同じくそれを拡大・縮小して読む必要があります。そう言う場合は WEB と同じく拡大・縮小時の動作のもたつきや、解像度が足りないのが気になりました。
・Amazon App Store は思ってた以上に使えない。
これが一番大きな不満点ですが、Amazon App Store(以下「AAS」) は思ってた以上に使えませんでした。アプリの数自体はそれなりにあるものの、Google 系のアプリを中心に、定番アプリと言われるようなアプリは、ほとんど配信されていません。
その対処法として、AAS 以外からアプリをダウンロードする方法は複数ありますし、Google Play アプリもインストールして使うこともできるのですが、Google Play を使いたいのなら、普通に Android タブレットを購入した方が良いんじゃないかなと思います。
ちなみに AAS は映像系は充実しており、「Netflix」や「YouTube」などの海外サービスから「Abema」や「Tver」など日本国内サービスまで、非常に多くの公式アプリが配信されています。なので、映像視聴用に特化して使うのであれば、Fire タブレットは非常に良い端末だと思います。
なお購入前に事前に配信しているアプリを WEB 版 AAS で確認する場合は、画面左端の条件絞り込みの「対応デバイス」で「Fireタブレット」にチェックを入れるか、あるいは「Fire タブレットモデル」の中から、購入予定の端末にチェックを入れるのを忘れないようにして下さい。…でないと、購入予定の端末で使えないアプリも表示されてしまうので。
・ロック解除に指紋認証が使えない。
Fire タブレットのロック解除の方法は2つあります。「パスワード」と「PINコード」(iPhone で言う「パスコード」)です。ただこのどちらも使いやすいとは言えません。簡単なパスワードや PIN コードにすることもできますが、それだとセキュリティが保てません。
自宅だけで利用するなら簡単なパスワード等でも良いですが、私の場合外で利用することがあるので、それだと不安で仕方ありません。また Fire タブレットは Amazon アカウントへのログイン必須なので、盗まれたり他人にロック解除されてしまったら、Amazon で勝手に買い物されてしまう懸念もあります。
そのため手軽にロック解除できてセキュリティも保てる指紋認証機能があれば良いのですが、今のところ Fire タブレットにはそれがありません。
ちなみに遠隔操作でロックをかけたりリセットすることはできます。詳しくは以下のページをご覧下さい。
・スリープ中ディスプレイをタップしても画面が表示されない。
これは細かい不満点ですが、例えば枕元に置いてる状態でちょっと時間を確認したいなという時。iPad なら画面をタップするとロック画面が表示されるので、すぐに時間を確認できるのですが、Fire タブレットはこの機能がないので、毎回電源ボタンを押す必要があります。これが結構不便だなと思います。
・音声入力が使えない。
これも細かい点ですが。私はたまに音声入力を使っているのですが、Fire タブレットはデフォルトだと音声入力が使えません。「Google 日本語入力」などのアプリをインストールすれば使えるようですが、そのためには Google Play アプリをインストールせねばならず…。
・画面端スワイプで戻る機能が使えない
もう1つ細かい点ですが。アプリによっては対応してるものもある(おもにサードパーティーのアプリ)ものの、ほとんどのアプリが iPhone・iPad で使い慣れた「画面端スワイプで前に表示してたページに戻る」機能が使えないのも、地味にストレスでした。
その代わり Andorid 純正の戻るボタンが画面左下にあり、それを使えば同じことができるのですが、毎回画面下まで指を動かすのが少し億劫でした。
・MacやiPhoneとの連携が少し面倒。
最後にこれは iPad との比較になるので、しょうがない面はあるのですが…。
私は iPad も持ってるのですが、iPad と比べるとどうしても Fire タブレットは Mac や iPhone との連携がしにくく感じてしまいます。iPad ならファイル転送は AirDrop などで簡単かつスピーディーにできますし、クリップボードも同期されます。
さらに Mac のセカンド・ディスプレイ代わりにも使えますし、今年(2022年)始めに加わった「ユニバーサル・コントロール」と言う機能は、本当に便利です!
4. 最後に
…と言うことで、長々と書きましたが、使ってみてそれなり楽しかったですが、私には不満点も多く。上記の通り「65点」な出来と言う感じでした。😅
個人的に一番の不満点は、やはり「アプリの不充実度」。次に「指紋認証がないこと」。これらが解決したら新しいモデルを買うかもしれませんが、そうでないなら買うことはないなと思います。
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追記(2022年9月15日)
「画面端スワイプで戻る機能が使えない」を追加しました。