第六回リーディング公演『熱帯樹』公演後インタビュー:山岸絵美(郁子役)

①今公演を終えて
―公演が終わった今、まず思う事はこの作品に参加する事が出来て本当に良かった!ということです。今回、私にとって初めてのリーディング、初めての戯曲でした。役作りにも長台詞にも苦戦して、稽古期間中は毎日不安でお腹が痛くなっていました。ですが、その分いつも以上に成長する事が出来た!と感じています。
また、恥ずかしながら三島由紀夫さんの作品をあまり読んだ事がなかったのですが、これを機に他の作品も読ませていただいています。そういった意味でも沢山の出会いを頂けました。
見に来てくださったお客様からも「面白かった!ドキドキした!」と言っていただく事ができ、本当に頑張って良かったなと思います。

②熱帯樹を初めて読んだ時の感想
―初めて台本を読んだ時、まず「何じゃこりゃ……」と思いました。母親と娘が息子を取りあい、家族間で殺したいほど憎しみあう。私が思う"家族"の形とはあまりにかけ離れていたので「この話理解できるかな…」と不安になったのを覚えています。笑

③熱帯樹で好きな役は?
―私が好きな登場人物は、もちろん自分で演じた郁子です。でも!敢えて違う人物を選ぶとしたら、真っ先に浮かんでくるのは母親である律子ですね。
律子はね、強いんですよ。もう威圧がすごい。郁子なんか敵いません。あそこまで強いのは自分に相当自信があるんでしょうね。尊敬します。笑
女の卑しい所が全面に出ていて、THE嫌な女!なんですけど、それが逆に清々しいんですよね。私も女なのでどこか共感してしまうというか。羨ましいというか…。まぁ、絶対に友達にはなりたくないですけど!笑

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④役作りで、自分がこだわった部分
―まず、お兄様に愛してもらう為に可愛らしさを追求しました!病気で弱ってはいるけれど、可愛らしい妹だと思って貰えるように、お兄様に対しての仕草はこだわりました。
また、家族らしさを見せる為にも自分の役とそれぞれの役を見比べて、似ている所を取り入れたり、特にお母様との対比が面白く写るように表情の一つ一つを意識しました。

⑤熱帯樹を演じてみて、新しく自分に備わったものとは?(役者としてでも、人間としてでも)
―今回の作品はリーディング作品だったので、動きではなく言葉で伝えるという事が求められました。なので、いつも以上に言葉の持つ意味や間の取り方を考えて演じなければならず、より深く物語を読み込む力がついたと感じています。

⑥2020年の抱負
―2020年はもっと役者として成長できるように、より沢山の作品に出演して、より多くの人に山岸絵美を知ってもらいたいです!その為にも最近は、体を鍛えたり整える事に力を入れています。もっと魅力的な人間になれるように!精進します!今年もよろしくお願いします!

⑦ご来場いただいたお客様、インタビューを見ていただいている皆様に一言
―最後まで読んでいたきありがとうございます!
そしてご来場いただきましたお客様、関わってくださった全ての皆様にも改めて感謝申し上げます。
終演後のフリートークでは何名かのお客様から「ラストシーンの後、お兄様のボロボロの自転車を見て郁子はどう思ったんでしょうか」と質問していただく事があって、物語のその後の事まで考えて楽しんで頂けているという事がすごく嬉しかったです。そういった本編には描かれていない部分の考察等を一緒にお話しさせて頂くことで、より深く熱帯樹の世界観を味わって頂けたのではないかと思います。
熱帯樹という作品に関わり、皆様の前で郁子を演じる事が出来て本当に幸せです!山岸絵美はまだまだ進みます。ぜひ応援よろしくお願いいたします!

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山岸絵美△Emi YAMAGISHI
京都府出身、1996年7月28日生まれ。
大学に通う傍、声優の養成所に通いナレーションや演技を学ぶ。
大学卒業後は関西の小劇場で舞台に出演しながら芝居を学び、色々な事に挑戦中。
◎出演作品
Bratto coyote 第7回公演『タイム☆スリップストリーム』
Bratto coyote 第8回公演『人がいなくても水が流れることがあります』

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