第五回リーディング公演『熊野/双生児』公演後インタビュー△『熊野』熊野役・松岡なな子
①今作品を終えての率直な感想
――今回の自分のテーマは「挑戦」でした!
1ヶ月奮闘したァ〜!という気持ちです!
あとは、感謝です。この企画・作品に関わってくださる皆さん、聞きに来てくださったお客さんへ、まず初めにお礼を言いたいです。
②初めて台本を読んだ時の感想
――1番最初に狂天動智のリーディング公演に参加した時、ひっそり、ユヤの親友である朝子役をしました。その時は、ユヤは三島由紀夫ワールドの女性だなぁ、と! 守ってあげたくなるようなユヤの健気さに惹かれました。
改めてユヤのセリフを読んでみると、情緒に溢れて奥深く、宗盛とやり取りをする上での細かな心の動きを読み取るのが大変で、物語の結末の表現なんて特に…。「なんて難しい役なんだ!」と思いました。
③今作品の役と普段の自分との差
――大実業家の宗盛を虜にしてしまうユヤ…。私は普段、駆け引きができないタイプなので…ユヤを尊敬します笑
④今作品で苦しんだ事
――ユヤの「愛人」という立場の表現が、苦労しました。それと、宗盛に負けない強かさと健気さの両立。
個人的な部分では、自分の殻を破れるか、という壁にぶつかりました。色んな意味で、もっと役に向き合わねば、と改めて思いました…!
⑤今作品で自分だからできた事
――バルコニーから公園の桜を見るシーンは、頑張りました! 皆さんの頭のなかに、桜の風景が広がっていれば幸いです…!
⑥今作の自分の相方に一言
――宗盛役のまっつくん(さいとうひろきくん)へですね…! 期間中、まっつくんには沢山助けられました! 私が悩んでいる時に、そっと元気付けてくれたり、和ませてくれたり…本当にありがとう!!
⑦フリートークで話したお客様の中で印象に残った会話
――「前回の班女とは違って、誰が本当の事を言っているのか分からない、解釈の分かれる愛の形、結末が面白かったです」との感想が印象的でした。三者三様に違う捉え方ができる三島由紀夫の戯曲は、流石だなぁと感じます。
それと、「バルコニーのシーン、良かったです!」と言って頂いたのは嬉しかったです。私はリーディング劇しか経験がなく、台本を外すのはほぼ初めてで、不安でたまりませんでしたので(笑)
⑧フリートークやいろんな役者と交わってみた今回の戯曲への想い
――1番初めにも言ったのですが、今回は「挑戦」の作品でした。メインの役をつとめる重さを知り、お客さんからのダイレクトな感想が響きました。もっともっと、上手な役者の皆さんを見習い、作品の面白さを表現できればという想いでいっぱいです。
⑨自分にとって狂天動智とは?
――日常では忘れてしまいがちな日本語の美しさや、「言葉」の力に改めて気付かせてくれる場所です。私もそういったモノ達をぜひ伝えたいという想いがあるので…貴重な時間を過ごす、感謝と感動の場でもあります。
⑩このインタビューを読んでくれた方に一言
――ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます!
本公演を聞きに来てくださった方々には、大きな感謝を。もし公演へ来られていない方も、ぜひ、このリーディング公演にご興味を持っていただけたら幸いです。
私自身、まだまだ発展途上ですが、どうぞ見守って頂けると嬉しいです!ありがとうございました♪♪
(2019.09.02 掲載)
松岡なな子△Nanako MATSUOKA
高知県出身、1993年3月2日生まれ。
大学在学中から朗読、ナレーションなどを学び、大学卒業まで関西を中心にフリーでMCやイベント司会などを行う。
主な出演作は、狂天動智公演(山本善之全演出)「AOI」葵役、「熊野」朝子役(2018年)、「フェードル」アリシー役、「班女」花子役など。
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