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光り輝く19時の私を見てくれ

3か月ぶりの出社でまたしても自分のメイクアップした姿に惚れた話、書いてもいいでしょうか?
もういいよ、という声が聞こえてきそうですが、書きます!(めげない)
この歳まで来たら、いつまで自画自賛出来るか、これは闘いである。繰り返す、これは私自身との闘いである!

先日私の所属しているチームの上長からチームまるごと出社指示が出たもんで、よっしゃとばかりに気合を入れて出社した。

ちなみにわが社はコロナ禍をきっかけに、ほぼ完全リモートと相成った。

子供の頃から学校に通うのが大嫌いだった私は、毎日出勤するのが大嫌いな大人へと順調に成長を遂げていたもんだから、この会社の方針には小躍りして喜んだものだった。
ここ10年でもしかすると地味に一番うれしかった出来事かもしれない。

もともと筋金入りのインドア気質に加え、出社の義務からも解放されたとなると、最近靴を履いたのっていつだっけ?となるほどに外出の機会がない。

そんな私が化粧をする機会などどこにあろうか。

今回3か月ぶりの娑婆への復帰ということで、私は腕をまくってメイクに取り掛かった。
気分を高めるために、朝から無駄におしゃれなレモンのハーブティなどを用意して気分を高める。

レモンのハーブティはすっきりした中にほのかな甘みを感じることが出来、朝をちょっと優雅に演出したい時にピッタリ。
桃のハーブティはレモンより少しとろりとした甘さが感じられ、午後のティータイムや夜のリラックスタイムにとても良いと思う。


最近のお気に入り。カフェインに疲れた時に手が伸びる

いいぞいいぞ、オシャレオフィスレディのモーニングルーティーン動画のようだぞ。
緩くて楽だという理由で夫のパジャマを着こんでいることをすっかり忘れて朝からいい女ごっこを楽しむ。

ハーブティーを用意するのに手間取ったせいで、当初の予定より時間が厳しくなった。
朝の5分は夜の30分に相当するといったのは誰だ。その通りだ。

優雅に楽しみたかったハーブティーを時間の都合上ぐびぐびあおりながら、最近メイク動画を見て覚えた大人のピンクメイクを慎重に施す。
ピンクのアイシャドーはクリスマスプレゼントで夫から買ってもらったSUQQUの04純撫子を使用する。

たまにしかメイクしないのでまだ新品同様のアイシャドーは、開けるたびになけなしの私の乙女心をくすぐる。
ツヤツヤ光る黒のパレット、多幸感あふれるピンク色に、チラチラ上品に輝く細かいラメ。

普段メイクしていない人間が張り切るとゴリゴリてらてらの濃いメイクになりがちなのでその辺は特に注意する。

あ!たいたいさんめっちゃ張り切ってメイク盛ってきたな!このために早起きしたのかな?(した)とか思われるのはちょっと恥ずかしい。

瞼と唇に明るめの色が乗る分、ファンデを極薄くしたり、合わせる洋服もシンプルなものにしてバランスを取る。

結論を先に申し上げると、過去最高と名高い2022年春を超える並外れて素晴らしい仕上がりとなった。

前日の夜に仕込んだ美容パックが効いてちょうどよい具合のツヤを放つ肌。
内側からごく自然に上気したような頬。ちょっとだけ顎にもチークを乗せると、より自然な印象になる(らしい。動画の受け売り)

下まぶた部分にも血色感のあるピンクのアイシャドーを乗せるという技が今期一番のヒットだった。

これまで目の下にはアイシャドーを使っていなかったのだが、ここをまぶたと同系色の色でつなぐと、アイシャドーの唐突感がなくなるうえに、歳を重ねると伸びてくる中顔面を短く見せる効果がある(らしい。動画の受け売り)

ちなみに、目下一番の我がお肌の粗である太陽のキス、いわゆる「シミ」は普段使っているファンデの2トーン暗い色を気になる部分にのみ先に少量塗布した後、上から通常のファンデを乗せると印象が自然に緩和される(らしい。動画の受け売り)

完全に消えるようなものではないが、「はい!私はシミです!ここにおりますっ!!」という強い印象を「あ…実はこんなところにおりました」くらいにしてくれる気がしているので個人的にはおススメだ。

ほんとはシミなんて作らないのが一番なのだが、元来の怠け者気質で学生時代日焼け止めクリームを使用してこなかったことに加え、よりによって九州という日差しの強い土地柄が作用し合い、私の頬にはシミ…じゃなくて太陽のキスマークが多数出現してしまっていた。これを因果応報という。

出来てしまったものはもはや致し方ない。共存の道を模索するのみだ。
せめてやつらには身の程を知り、遠慮がちに生きていってほしい。

太陽のキスマークや、まだ控えめだが笑うと現れる目尻のシワなど、まあ生きていればそれなりにいろんなものが出てくる。
でも、少なくとも丁寧にメイクした今日の私はここ最近のベストの私だ。

自信を顔面から漲らせ夫に聞く。
「どうよ!どうよ!?最高?」
最高以外の回答を許さない強引な質問を繰り出しつつ出社。

顔面に注力しているため、ピアスは控えめにいつも付けている小さな一粒ダイヤのもので抑え、代わりにネックレスは実は下記の記事を書いた後、こっそり手に入れていた私のお宝、ブルガリのディーヴァを装着。

う…美しい!上品!気高いっ!


ジュエリー好きな人には知られているアイコンだが、そうでない人には気づかれないし、人ともそうそう被らないため重宝している。

ちなみに仕事はいつも通り大変忙しく、あっという間に一日が過ぎてしまったが、オフラインの醍醐味である、同僚とのちょっとした雑談が非常に楽しい。
仲良くさせてもらっている20代の女の子が先日結婚したということで、真新しく輝く結婚指輪を見せてもらい、のろけなども頂戴し心があたたまった。

夕方、久々の出社にさすがに疲れ果て、本当は猫背で足を引きずって帰りたいところを、なけなしの意地で背筋を伸ばし電車に乗る。
満員電車に辟易しつつ、電車の窓に映る自分の姿を見て仰天した。

だれだこいつはぁぁぁぁーーー!!!
顔面中に影が落ちてるやないかいっ!!!!
むしろもう影の中に目鼻口が浮いてるようなもんではないか。

信じたくない、信じたくないよ。
オロオロして周囲を見渡すと、車内に年若い美人を発見し、その美人が電車の窓にどう映っているか確認した。

あ…美人の顔にも影落ちてる…

動悸はまだ収まらないが美人を勝手に巻き添えにすることで少しだけ回復する私。

地元の駅に着くと、もはや気力も意地もなく、とぼとぼと重たい体を引きずるようにして家に帰る。

家に買って速攻鏡に映る自分を確認すると、そこには化粧崩れもほぼ感じない多幸感溢れる私がいた。
直前の電車の窓で一度地獄を見たため、相対的に鏡の自分が輝いて見えたのかもしれないが、今私が見ているこの輝く私が、この私こそが、全世界が目撃している私なのだと固く信じることとする。

急速に元気を回復させた私は夫のもとへ走る。
「ねえ、見て!一日働いてきたとは思えない綺麗さじゃない?19時台のアラフォーとしては奇跡といっても過言じゃないよね!?」
とまた、過言じゃない、としか返答しようのない質問をぶつけて悦に入る、幸せな私であった。


サポートいただけたら、美味しいドリップコーヒー購入資金とさせていただきます!夫のカツラ資金はもう不要(笑)