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給与明細の落とし穴

知らないと損、「給与明細」の読み方ポイント


⏹️確認せずに捨ててしまうのはもったいない

➡️あなたの手取り金額は、本当に正しいか。

➡️給与明細の内容を見ずにそのまま机の中にしまったり、捨ててしまったりする人も多い。

➡️自分の給与が正しく支払われているかを確認するためにも、給与明細に目を通す習慣をつける。



⏹️給与明細の構造


給与明細は大きく「勤怠」「支給」「控除」の3つの欄に分かれる。



⏺️勤怠欄

出勤日数、欠勤日数、有給休暇取得日数、総労働時間数、時間外労働時間数など、給与計算の根拠となる勤務実績の集計結果。


⏺️支給欄

基本給、時間外労働手当、通勤手当、住宅手当など、会社から社員に支払われる金額の詳細が示される。


⏺️額面

「遅刻早退控除」「欠勤控除」は「控除」と名前が付いているが、マイナス表記で「支給」の欄に入っていることが一般的。


⏺️控除欄

所得税、住民税、雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料といった、租税公課が控除される。

労働組合費、食事代、親睦会費など、会社独自の控除項目がある場合もある。




⚠️「総支給額」-「総控除額」で計算される金額が、いわゆる「手取り」ということになる。





⏹️給与明細を確認


最重要チェックポイント



①勤怠欄の時間外労働の時間数。


➡️働き方改革法で労働時間の客観的把握が義務付けられたことを受け、サービス残業は減ってきている。


⚠️表示されている時間外労働の時間数が、自分が認識している時間外労働の時間数と合っているのか。


⚠️30時間とか40時間といった一定時間を上限に時間外労働の実績がカットされていないかを確認。




②支給欄の時間外労働手当の金額


➡️勤怠欄の時間外労働の時間数が正しかったとしても、時間外労働手当の金額が正しいとは限らない。



⏺️時間外手当の計算


1時間当たりの賃金単価×割増率×時間外労働を行った時間数



🌸1時間当たりの賃金単価


時給制の場合は時給そのもの。


月給制の場合は「月給」を月平均の所定労働時間で割り戻して算出。


基本給だけでなく、役職手当や資格手当などの諸手当も含まれることがポイント。


🌸割増率


1日8時間1週40時間以内の法定内の時間外労働は100%(割り増しなし)


1日8時間1週40時間を超える法定外の時間外労働は125%。


就業規則で法定を超える割増率が定められている場合は、就業規則の定めが優先される。



🌸時間外労働を行った時間数


「勤怠」の欄で正しい時間数が入っていたとしても、実際の計算式においては、社内で内規的に定めた20時間とか30時間といった上限を適用している場合がある。



⚠️固定残業代(みなし残業代)が適用されている場合は、固定残業代は「20時間分」とか「5万円分」とか、固定残業代の上限を決めなければならないのが法律上のルール。


⚠️総額が同じならば問題ないと思ってしまうかもしれないが、5万円相当までは時間外手当をもらえないということ。


⚠️基本給が30万円から25万円になることで1時間当たりの賃金単価も下がりますので、本人は二重の意味での不利益を被っていることになる。




③支給欄にマイナスで表示される遅刻早退や欠勤控除の金額。


➡️遅刻早退や欠勤があった場合には、賃金から不就労控除されることは当然。


月給制の場合、1時間当たりや1日当たりの不就労控除額が正しく計算されているかの確認が必要。



・基本給以外にどこまでの範囲の手当が控除単価の基礎に含まれるのか。


・日割りする分母には暦日数が使われるのか。

・それとも所定労働日数が使われるのか。


❇️全ては就業規則などに記載されている。



④控除欄の各種保険料および税金



⏹️労災保険料


労災保険料は会社が100%保険料を負担する義務がある。


万一、社員の給与明細から労災保険料が控除をされていたら違法となる。


⏹️雇用保険料


時間外労働手当や非課税通勤手当を含んだ総支給額に対し、0.3%を乗じた額が控除される。



⏹️総支給額に対する割合


健康保険料はおおむね5%、

厚生年金保険料はおおむね9%、

介護保険料は40歳以上の場合、おおむね0.9%


以上の割合で控除されていれば正解と考える。



⑤控除欄のそのほかの控除項目


➡️雇用保険料、厚生年金保険料、介護保険料、所得税、住民税は、法定の租税公課ですので、法律上控除をすることができる。


⚠️労働組合費、食事代、親睦会費など、法定外の控除を勝手に会社が行うことは違法。


⚠️控除する場合は、「労使協定」という書面を会社と労働者代表が取り交わしていることが必要。


⏹️最後に

ダブルチェックという意味も踏まえる。

働く人も給与明細に関心を持つ。

重要なポイントについては確認をでき

る知識を持つ。



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