「人手不足だ!」と言っている会社は、慢性的人手不足になる法則#2
皆さんの会社では、こんな会話が飛び交っていませんか?
”人が足りない” ”残業しないと間に合わない”
前回、人手不足が原因で今の好ましくない状態が起こっていると決めつけて、人を増やすと大変なことになってしまいますよ。とお伝えしましたが、
今回は、京屋の事例をもとに、そもそも論に近いお話をしてみたいと思います。
なぜ、人手不足を感じるのか
前回もお伝えしたことの繰り返しにはなりますが、私たちが人手不足を感じていたのは、仕事が滞っていたり、うまくいっていこと、イメージ通りではないことがあるからでした。
こういう時、社内から聞こえてくるのは、不平不満。
会社の雰囲気はとても悪かったです。
残業も多いし、みんな大変そうに仕事しているし、社長としては、「人を増やしてみんなを楽にしてあげたいな」と思っていました。
ハローワークに募集を出し、採用広告を打ち、あの手、この手と色々やりましたし、お金もかけたのに、なかなか応募がない。
採用したのにすぐ辞める。ということを繰り返していたこともありました。
その時に、どんな採用活動をしていたかについては、別の機会にお伝えします。
人手不足ではなく〇〇不足だった
当時、社内では、何かことあるごとに「人手不足」が原因として挙げられていました。(人が増えれば問題は解決されるという思い込みがありました)
でも、いつも忙しそうにしていたり、残業していたりする部署は、限られていて、その他の部署の人たちは、定時で退社していたり、暇そうにしていました。
定時で帰れる人や、仕事に余裕がある人が忙しい人や部署を手伝えばいいのにと思って、「なぜ手伝わないのか」と聞くと
それは私の仕事ではない。
専門の知識やスキルが必要だから私たちには手伝えない。
自分でやった方が早いだろうから
本人から頼まれていないから
とか、色々な理由が出てきました。
人を増やしてもすぐに人手不足になってしまう原因がここにあるんだなと思いました。
人手不足の部署のサポートができる仕組みや意識があれば、解決できることもあると思ったんです。
専門スキルがないと手伝えないというのは思い込みです。
そもそも、その専門職の人が、専門技術を活かして仕事をすることに集中できていれば生産性が上がるはずです。
書類の整理や、発注業務、伝票製作などの誰でもできる業務をその人がやっていたとすれば、それを手伝えばいいと思います。
手伝うというのは、自分ができることでサポートするということなので、超高度な専門技術や知識が必要なわけではないのです。
あとよく出てくる手伝わない理由は、経験がないからかえって迷惑になるかも。ってやつです。
採用して新人を増やす場合、今いるメンバーがサポートする場合、どちらでも初めて携わる仕事の知識や技術を、教え、学ぶ手間は結局のところ必要不可欠です。その仕事に取り組まなければ、経験から学ぶことだってできません。
これはあくまで、私たちが過去に経験したことからお伝えしているので全ての会社に当てはまることではないと思いますが、
人手不足よりも助け合い不足が原因で、「人手不足だ」と言っていることがわかりました。
人を増やす前に、今いるメンバーの能力を最大限活かしきる環境整備が必要なのかもしれませんね。
次回も、京屋染物店の事例を元にお伝えします。
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