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継続の力で「ありえない」が起きた小4の冬

子どもの頃わたしは、体育が苦手だった。
(今も苦手なのはあまり変わっていないけど。)

小柄な体格で、身長順ではいつも一番前。
いつもちょこまかと動き回っていて、体を動かすのは、決して嫌いじゃなかったけど。体育や外遊びは、好きではなかった。

運動神経が鈍く、走るのが遅い。
球技も苦手で、投げれないし、キャッチもできない。
はっきり言ってしまえば、どんくさい。

球技は相手コートに球が届かないし。
なかなか逆上がりもできないし。
徒競走をすれば、いつも一番ビリ。
持久走大会も当然、ドベから数えたほうが早かった。

最初の異変は。
小4の持久走大会の予行練習の日。

「5位」という結果に。
いったい何が起きたのかと、みんなが驚いていた。ざわめきはいつまでも止まらなかったけど。一番驚いていたのは、わたし自身だった。
(ちなみに、小1の時はほぼドベの80位台・小2の時が60位台・小3の時が40位台の順位だった。)

みんなが口々に「ありえない」と言った。
かけっこではいつもビリッケツ。
(小柄だから、障害物競争だけは、早かったけど。)
直前の運動会の徒競走でも、ドベかドベ2位しか取れなかったわたしが、上位(10位以内)に入るなんて。だれも予想していなかったから。

持久走大会本番は「9位」だった。
体育が得意で、いつもトップを走っているような子だったら。
なんでもないような成績だと思うのだけど。

いつも最下位付近を走っているのが当たり前のわたしが、10位以内に入るなんてと。みんなが驚いていた。先生方も理由を知りたがった。
(スポーツは何もしておらず、外遊びもせず、休み時間は図書室で、いつも本を読んでいる、完全なるインドア派だったからね。^^;)

春くらいから、毎日、家の近所を一周、ぐるっと走っていた。
たいした距離ではないし、休む日もあったし、徒競走はあいかわらず遅かったし。足が速くなった感じは全くしなかった。

たったそれだけのことだったけど。
運動音痴のわたしが、持久走で上位入賞するという「ありえない」ことを成し遂げた(1位をとったわけでもないのに。どれだけ鈍い子だと思われてたんだろうね。)ということで。

「継続は力なり」の実例みたいな話として。
その後、何かにつけて話題にされることとなった。

5・6年では、10位以内は取れなかったけど。(11位・15位くらい?)わたしにとっては10位台でも、十分驚異の成績で。

かけっこは相変わらず遅かったし。
球技も苦手だったけど。
走ることに対する苦手意識は、ほんのちょっと薄くなっていた。

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