米国中間選挙
概要
2022/11/8に米国中間選挙が開催されます。米国中間選挙とは、以下のようなイベントです。
選挙制度について
上記のように4年に1度、大統領選挙の中間の年に行われる選挙で、下院、上院の選挙が行われます。
下院とは、日本でいう衆議院にあたり、定数は全部で435人です。任期は2年ですので、今回の中間選挙では全ての議員が選挙の対象となります。
上院とは、日本でいう参議院のあたり、定数は全部で100人です。任期は6年ですので、2年ごとに3分の1ずつ改選されていきます。
政党について
米国には、主に民主党、共和党の2つの政権が議席をめぐり争っています。では、それぞれにどのような特徴があるのか確認していきましょう。
上表のように、民主党は政府の権限で高所得者層からの税収を増やし、社会保障や環境問題への投資を行う政党です。反対に、共和党は規制緩和や減税を行う代わりに、社会保障や環境問題には消極的は経済中心の政党です。
どちらにも一長一短ありますが、一般的に、経済活性化や減税を推し進める共和党が政権を握った方が、株価にはプラスと言われています。
現状のおさらい
中間選挙の前に、現状の大統領、下院、上院の政党と、その比率を確認していきましょう。
大統領(民主党)
現在の米国大統領はジョー・バイデン(民主党)です。大統領は、今回の中間選挙では交代はありません。あと2年間米国大統領はジョー・バイデンです。
副大統領(民主党)
現在の米国副大統領はカマラ・ハリス(民主党)です。副大統領も、今回の中間選挙では交代はありません。あと2年間米国副大統領はカマラ・ハリスです。
上院・下院(民主党)
現在の、上院/下院の議席数は以下のようになっています。
現状では、下院は民主党過半数、上院は民主党と共和党が同じ議席になっていますが、人数が同じ場合は、副大統領のカマラ・ハリスが最後の1票を投じることになっていますので、上院も民主党が過半数をとっていることになります。
現在は、上院も下院も民主党なので、民主党が掲げた政策が通りやすくなっている状態です。
選挙の見通し
上院選挙見通し
まずは、上院選挙の見通しについてCNNの世論調査の結果を示します。
上図に示すとおり、再選されない議員議席は民主党が36議席、共和党が29議席となっていて、後の35議席を本選挙で争うことになっています。
今回再選される35議席のうち、民主党寄りの獲得予定議席は12議席、共和党寄りの各党予定議席は20議席で、その他が3議席です。
上記を合わせると、民主党は48議席、共和党は49議席と僅かに共和党が有利となっていますが、非常に拮抗しているということがわかります。次に下院を見ていきましょう。
下院選挙見通し
次に、下院選挙の見通しについてCNNの世論調査の結果を示します。
上図に示すとおり、今回は全ての議席が再選の対象となります。全435議席のうち、民主党寄りの獲得予定議席は199議席、共和党寄りの各党予定議席は216議席で、その他が20議席です。
下院の過半数は218議席ですから、トスアップの議席が2議席以上共和党に流れてしまうと、過半数が民主党から、共和党に逆転し、ねじれが発生します。一般的に捻れ状態になると、下院と上院で意見が異なるため、民主党が掲げる法案が議会で承認されにくくなります。
選挙と株価の影響
ここまでの話をまとめて、選挙と株価の影響を考察してみます。考察をいかに示します。
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