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エアビーアンドビー決算概要
2022/11/1に旅行予約サイトのエアビーアンドビーの決算が発表されました。カテゴリは無配で成長を優先するグロース株です。
エアビーアンドビーとは?
エアビーアンドビー(Airbnb Inc)は、主に滞在と体験のためのグローバルプラットフォームを運営しています。市場モデルは、ホストとゲストをオンラインまたはモバイルデバイスを介して接続し、世界中のスペースと体験を予約することができます。リストには、家、キャビン、ツリーハウス、ボート、城、豪華なヴィラが含まれています。
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売上・EPS・ガイダンス
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⭕️売上:$2.88B( YoY 29% (CC* 36%) )v.s. 予想 $2.84B
⭕️EPS:$1.79 ( YoY 46% (CC 61%) )v.s. 予想 $1.44
❌Q4売上ガイダンス:$1.80B-$1.88B v.s. 予想 1.85B
*CC : 為替の影響を除いた場合
売上、EPSはクリアしましたが、Q4の売上ガイダンスはミス。成長力も昨年は売上成長率が67%でしたが、今年は29% (CC 36%)と大幅鈍化。EPSの成長は素晴らしいものとなりました。その他の決算結果も確認しましょう。
決算結果概要
第 3 四半期は、地政学的およびマクロ経済的な逆風にもかかわらず、これまでで最大かつ最も収益性の高い四半期でした。
2022 年第 3 四半期には、前年比 25% 増の約 1 億件の宿泊と体験の予約があり、総予約額は 156 億ドルで、前年比 31% 増 (または FX を除くと 40%) でした。
収益は前年同期比で 29% (FX を除くと 36%) 増加し、29 億ドルに達し、これまでで最高の四半期となりました。
また、最も収益性の高い四半期であり、純利益は 12 億ドルで、前年比 46% 増で、純利益率は 42% でした。
9 億 6000 万ドルのフリー キャッシュ フローは、1 年前から 80% 以上増加しました。
そして、過去 12 か月間で、FCF で 33 億ドルを生み出しました。これは、FCF マージンが 40% を超えていることを表しています。
第 3 四半期の結果は、Airbnb が引き続き大規模な成長と収益性を推進していることを示しています。
そして、マクロの不確実性が続いているにもかかわらず、私たちはこの先の道のりに十分な位置にいると信じています。
これにはいくつかの理由があります。
第一に、ゲストの需要は引き続き旺盛です。何百万人もの人々が住む場所や働く場所に新たな柔軟性を見出しているため、長期滞在や郊外への旅行など、新しいユースケースが定着すると考えています。
同時に、パンデミック前のビジネスの大部分を占めていた都市部および国境を越えた旅行の回復も見られました。
第二に、Airbnb の新規ホスト数が大幅に増加しています。 Airbnb が始まった 2008 年の大不況のときと同じように、人々はホスティングを通じて副収入を得ることに特に関心を持っています。
そのため、11 月 16 日に、2022 年冬のリリースの一環として、何百万人もの人々が自宅で Airbnb を利用できるまったく新しい超簡単な方法を導入します。
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宿泊予約数:9970万件 (YoY 25%)
総予約額:$15.6B (YoY 31% (CC 40%))
売上:$2.9B (YoY 29% ( CC 36%) )
純利益:$1.2B (YoY 46% ( CC 61% ))
調整済み EBITDA:$1.5B (YoY 32% ( CC 44% ))
フリーキャッシュフロー:$960M
四半期で1億件近くの予約が行われ、1.5兆円以上の予約が行われているまさにモンスター級の売上、純利益ですが、本銘柄はグロース株のカテゴリなので、まだ配当を出していません。昨年との成長率を比較してみましょう。
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売上成長は前年の67%には遠く及ばず、29%の成長にとどまりました。ただし純利益、EBITDA、営業利益、フリーキャッシュフローは加速しているので、株式バリュエーションのPERは縮小傾向にあるといえます。現在のバリュエーションと年初からの株価の動きを確認しましょう。
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株価は年初来34%下落しバリュエーションは、一時150近辺となっていましたが、今は60まで下がってきました。本決算結果を経てPERは45まで下落することが予想されます。成長率は30%程度なので、十分安くなってきたかなという印象です。
私の投資判断
本決算で重要なポイントは以下です。
売上成長率が昨年の67%から29%と大きく下落した。
純利益、EPS成長率は昨年の37%から46%(CC 61%)と大きく加速した。
旅行需要は旺盛で、昨年よりも予約数は25%、総予約額31%(CC 40%)と非常に強い。
Q1、Q2はパンデミックの影響でほとんど利益が出せておらず、来年のQ1、Q2の成長次第では、バリュエーションが大きく低下する可能性がある。
株価チャートは年初から34%下落し、過熱感はない。
バリュエーションは現在PER60、本決算を経て45になると予想される。
EPSの成長率46%( CC 61%)で成長し、バリュエーションはPER45なので、低金利下では許容されるバリュエーションである。
以上より、私の投資判断は以下としました。
以上の結果から、売上成長力は減退しているとはいえ、EPSの成長は加速しているので、会社自体は非常に魅力的な会社であると思います。ただし、景気敏感株ではあるので、景気が後退するタイミングでは業績は大きく悪化することが懸念されるため、上級者向けの銘柄です。かなり短期の勝負になると思います。私なら新規購入は控え、ホールドしている場合は長期金利下落のタイミングで利が乗ったら売却します。