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「日本人が思ったより働かない」(TSMC幹部)発言はその国のイメージが10年前くらいで止まっているからでは?

あちこちで話題になっているTSMC幹部の「日本人は思ったより働かない」発言。

https://note.com/stwtcpld/n/n0684fced20f1

面白いので便乗します。

 「昼夜を問わず研究開発に没頭できる人材はいないか」。台湾積体電路製造(TSMC)の幹部は2024年8月下旬、日本のある国立大学の大学院教授にこう尋ねたという。
 具体像を確認しようとする教授に、TSMC幹部ははっきり答えた。「日本人は想定より働かないが、博士号を取得できる学生なら違うはずだ。積極的に受け入れるルートを広く築きたい」

日経ビジネスより

元記事には、発言者の実名が入っていないので、これが本当かどうかはちょっとわからないのですが……。事実として進めます。

その国の「イメージ」は大抵20年前くらいで止まってる

本当に変化が激しい時代です。

私も10年ぶりに日本に帰ってきてその変化に戸惑うことがあります。

流石に今、「日本はテクノロジーの国だろ?」という東南アジアの人は少なくなりました。

それでも、「勤勉だ」「真面目だ」「長時間労働だ」のイメージはいまだに強いようです。
そういう私も長らくそう思い込んでいたんですよね。

しかし、労働時間を比べてみると、いつの間にか、日本人の労働時間はOECDの平均を下回っていました。「働き方改革」が成功したんでしょうかね。コロナの影響も大きい気がします。

OECD加盟国における2023年の世界の労働時間ランキングは、1位がメキシコ(2,207時間・前年比-0.9%)、2位がコスタリカ(2,171時間・前年比+1.0%)、3位がチリ(1,953時間・前年比-0.7%)、4位がギリシャ(1,897時間・前年比+0.6%)、5位がイスラエル(1,880時間・前年比-0.6%)となっています。

OECD加盟国における2023年の日本の労働時間ランキングは世界22位であり、前年の23位から1ランクアップしました

このように、日本(1,611時間)と年間労働時間世界1位のメキシコ(2,207時間)の年間労働時間を比べると、日本の年間労働時間は596時間も短いことがわかります。

また、日本の年間労働時間(1,611時間)はOECD加盟国の平均年間労働時間(1,742時間)と比べて131時間短く、OECD平均を下回っている状態です。

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