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海外に来て、「ポップコーンが弾けるように変わっていくティーンたち」に起きていること

日本で子供を産む前は随分いろんな心配がありました。
特に、「不登校」とか「引きこもり」「反抗期」です。

いやー、大変よー。
覚悟してね。
手に負えないよー。

子供が産まれて、「先輩ママ」から聞かされること、なかったでしょうか。正直嫌だなぁ、と思ってました。

そういう私自身、校内暴力全盛期の公立中学出身。
あの頃の中学生がどんなにひどいかを見てきています。
アメリカ映画なんかもそうですよね。

けれども、1990代から2000年代に、マレーシアで私がみてきたティーンたちはまるで違っていました。
「穏やか」で「成熟してる」ように「見えた」のです。
あと親と仲がいい。父親と手を繋いでるティーンがいる!

マレーシア映画「タレンタイム」で描かれる、家族が大好きな公立中生に近いです。

当時幼児だった長男、マレーシアの中高生たちに本当にたくさん遊んでもらっていました。

これはなぜなのだろう?
自分もここで子育てしたら、こんな高校生に育つのかな??

下心がなかったといえば嘘になります。


ここで子育てして10年たち、長男も穏やかで成熟したティーンになりました。相変わらず、宿題はやらないし規則は守りませんが、小さい子の面倒はよくみてくれます。周囲の高校生たちも成熟した人ばかりで、大人と話しているようです(周囲はほぼローカル&アジア系で、西欧人はゼロの環境です)。

昔見たマレーシア中高生と同じだな……。

でもなんで、環境でここまで人が変わるのでしょうか?

なぜ環境によって性格が変わるのか

マレーシアで、小学生から18歳までのべ400人弱を見てきた小倉なおよさん。30人以上の日本人学生を保護者がわりにサポートする仕事を6年続けています。

彼女もまた、「こんなに子供たちが変化するとは思わなかった」と言います。
今日は小倉さんに、「日本から来た子たちがどう変わるか」傾向を聞いてみました。

サポートしているのは、主に全寮制インターの子供達。
普段「保護者」として病気やケガ、トラブル時に駆けつけたり、学校の長期休みのときに預かって、ご飯を食べさせたり、身の回りの世話をしたり、日本へ行くときに空港に送迎したりしています。

小倉さんは言います。

日本から来る子は、大きく分けて、大体2タイプです。
まず、頭が良すぎて、授業に退屈しているタイプ。
もう一つが、できなくて困っているタイプ。いじめられたり、発達障害があったりして、不登校などに悩んでいる子が多いです。

どちらも、大体3年いると大きく変わるそうです。

できすぎるタイプの子たちは、多くは既に受験を経ています。それまでは親に言われて勉強してきてます。競争社会にいたストレスのためか、態度が刺々しく、大人を信用してないタイプの子が多いです。

なのに、親から離れ、自分の興味や得意を見つけて、評価されることで、本当の意味での自信をつけていきます。そして、ひいては周りに優しくなっていくことが多いです。

不登校の子たちはどうなんでしょうか。

一方、不登校だったり、発達障害があったり、気弱で自信がなかったタイプの子も変わっていきました。何か得意を見つけるのです。
アートが得意な子でも、「アート全般」と言うよりは、例えば、「CADが得意」などのように、ピンポイントで得意を見つける。そこから、頼られるようになって、自信をつけていく。

この変化には環境の力が大きいといいます。

ここでは『みんなが出る杭』です。それを見て、みんな安心して自信を取り戻していきます。上の子たちが頑張るので下の子も自然と頑張るようになる。

少し解説しますと、21世紀型の教育では、まるで大人のように扱われることが多いようです。また発達障害があっても一緒に学びます。意見を求められたり、他人を応援するように言われたり、協力の大事さを学びます。

中には、英語がどうしてもできなかったりして、帰る人もいるにはいるのですが、多くはないそうです。

最初の2年は「苦しくてやめようか」と思った

そんな小倉さんも、この事業を始めた最初の2年は苦しく、やめようと思ったことも。

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