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なんで日本はプラスチックごみをマレーシアに輸出しているの?
こんにちは。
よく大学院では「ローカルの問題をグローバルに考えよ」と言われます。
そこでゴミ問題を考えてみました。
日本のゴミ分別、えらい徹底されてます。
一方で、マレーシアではゴミを分別しないところがまだまだ多いです。
そこでマレーシアのゴミ処理に関して「遅れてるよね……」みたいに思った日本人の人、いると思うんですね。
中国の輸出禁止により先進国のゴミは東南アジアへ
でも一方で、日本はマレーシアに大量のプラスチックごみを輸出している事実があります。
「国民生活」から上智大学大学院地球環境学研究科の織朱實教授の文章です。
日本のように人件費が高い国では、 きれいに分別されたプラスチックでなければ、 リサイクルすることは費用的に困難です。では、 こうした「汚れた」プラスチックは、どこに行く のでしょうか? これらは、「資源」という名目 でアジア諸国へ輸出されていたのです。
かつて、汚れたプラスチックは中国に輸出されていました。先進国の処理しきれない廃プラスチックの受け皿になっていたのです。ところが、2017年に中国の輸入規制措置が実施されたのです。
そこで新たな行き先となったのが、マレーシアです。
2019年にはマレーシア・台湾・ベトナムに輸出している量が多くなっていることがわかっています。
全体の量は減りつつありますが、マレーシアへの輸出量は増えています。
以下はJetroの2021年の文章です。
財務省の1月28日の発表によると、2020年の日本の廃プラスチック(注)の輸出量は前年比8.6%減の82万1,000トンだった(添付資料表参照)。廃プラスチックの輸出量は、2014年(167万トン)から7年連続の減少となった。各国・地域への輸出量は、マレーシアが26万1,000トン、ベトナムが17万4,000トン、台湾が14万1,000トンだった。
中国が2017年末から段階的に輸入制限を行ったため、東南アジアや台湾向けの輸出割合が増加傾向にある。マレーシアは、2018年から3年連続で最大の輸出先となり、2020年の日本の総輸出量に占める割合は31.8%だった。
2019年ごろ、この問題はマレーシアでは大きな問題となり、首相が「マレーシアは世界のゴミ箱ではない」と宣言する騒ぎとなりました。
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