多様性・グローバルへの対応力をどう学ぶか
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こんなリクエストをいただきました。
確かに、今やマレーシアのほぼどの学校に行っても「多様性対応・グローバル教育」と言ってます。それだけ、今の時代に必要な能力だということなのでしょう。
けれど、一体、何をやっているの? って気になりますよね?
私もホントは子供の授業に潜入体験したいくらいですが、インターナショナル・スクールの先生方や子供たちをインタビューし続けてわかってきた、いくつかの断片的なお話をご紹介しましょう。
差別がなぜ生まれるのか
例えば、長男がいた小学校では、先生が黒い天使と白い天使を見せます。そして「どっちが悪者だと思う?」と生徒たちに聞いていました。なぜ、白鳥の湖では白鳥が善なのか、悪魔はいつも黒いのか。なぜ「黒=悪」というバイアスを人々が持ってしまうのかを子供達に考えさせるのです。
実際に、クラスメートにもいろんな肌の子がいますから、リスペクトしなくてはならないということを学ぶわけです。
それだけでなく、道徳の先生は「他人の外見について話してはいけない」と教えるそうです。「色が白い」「背が高い」というような、一見、プラスに見えることでも、言うのは失礼ですよ、と。マレーシアにもそんな人、割と多いのですが、グローバルなマナー、特に北欧などでは厳しく注意されるそうです。
「多様性」とはどんなことか
長男がいた学校は給食でした。この給食は選択でき、ベジタリアンの子供用のもあります。これはマレーシアでは当たり前。自然とベジタリアンの人がいることを学ぶわけです。「栄養が偏る」とか言う大人はいなくて、相手の家庭の宗教や考えは尊重する。
イスラム教の断食中は、断食中の子供たちだけは、給食時間は別の場所で過ごしたりします。学校で中国へ修学旅行に行ったら、ムスリムの子供たちだけは、ハラルに対応したレストランで別行動だったそうです。
お互いの宗教の休日には、お互いの文化を学びます。キリスト教の子も、イスラムのハリラヤにはイスラムの飾りの作り方を学び、ムスリムの子もクリスマスの飾り付けに参加します。これはマレーシアならではでしょうね。
こうやって、マレーシアにいると、自然に多様性を尊重することを学びます。
多様性=外国人と共生ではない
多様性って人種や文化だけじゃないです。
例えば、クラスには発達障害のお子さんが身近にいます(逆に、身体障害の方は、あまり見る機会がありません)。インクルーシブといって、一緒に学びます。
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