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先進国と同じ悩みを抱えつつある東南アジア

変化の時代と言われますが、国も人も恐ろしいほど変化します。私はマレーシアに1年ぶりに滞在したのですが、面白いなと思うのは行くたびにどんどん街が発展し、人々の思考が変わっていくことです。

私は1990年代からマレーシアを訪問し始めました。初期の頃の滞在では、子どもがとにかく多いこと、家族を大事にする価値観が強いことに非常に影響を受けていましたが、逆に、今回の滞在で複数の人からこんなことを言われました。

「最近のマレーシアの繁華街はまるで渋谷みたいになってきた」
「人々の行動様式がもはや東京みたいだよ」
「クアラルンプールはもうシンガポールみたいだよ」

特に思ったのがエスカレーターで右側を空ける人が多くなったり、電車の中も、以前に比べたら(気のせいかもしれないけど)静かになってきた気がする……。
街にはモノが溢れ、もはや買い物のために東京に行かなくても良さそうです。

いやほんとに気のせいかもしれんけど! 先進国とかかえる悩みが同じようになってきたことを感じます。

子どもを持たない選択をする人が増え始めた

今回の滞在では、子どもを持たない選択をする人が増えてきたことを複数の人から聞きました。

「子供なんていらない」
「家族を持たずに、自分のためだけにお金を使いたい」

若者が増えていると嘆いている人の声も聞きました。

そういえば、私が以前日本語を教えていたある方は、日本のBL漫画にハマり、家を出て、結婚しない人生を送ると言っていました。長男は、Z世代の若者は韓国の音楽やドラマに強く影響を受けていて、ファッションも韓国人みたいになっている、と言ってます。

そしてマレーシアでも「少子化」のニュースが増えています。
以下はマレーメールの2024年のニュース。

プトラジャヤ、7月12日 — マレーシア統計局(DoSM)によると、1970年に4.9人だった同国の出生率は2022年には1.6人にまで減少しており、2013年以降は人口置換水準を下回るなど、同国の出生率の状況は大幅に変化している。

お隣のシンガポールにいくと、まるで日本のように高齢化が進み、団地の屋台街はお年寄りで溢れていました。

これらの話を総合してみると、「マレーシアも、あと十年もしたら、日本や韓国、シンガポールみたいになるのかな……」と思ってしまいます。
ちなみに、フィリピンで聞く話もこれと似ていて、あっという間に東南アジアも「日本化」してしまうのかも。

宗教の強い国はこれをどう見ているのか

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