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「ステレオタイプ」はなぜときに危険なのか?

日本語コンテンツが、翻訳されて世界に流通する時代になりました。

私もマレーシアに来て「世界の基準はけっこう厳しいな」と感じたのですが、ここ1年くらいでそれがどんどん厳しくなってるのです。

本日は、世界にコンテンツを出さざるを得ない、編集者やプロデューサー向けに、今問題になる「ステレオタイプ」について共有します。

「ステレオタイプ化」がダメになってきた

「障害者はみんな心が綺麗」
「インド人はカレー好き」

昨今、みたいなステレオタイプが燃えています。
アンコンシャス・バイアスの1つかもしれません。

「欧米の価値観の押しつけでしょ」と思われるかもなのですが、実は東南アジア・南アジアのほうが厳しかったりします。

少し前の話です。

日本人のアーティスト「Candy Foxx」さんがインドを茶化した動画が炎上したのです。動画は非公開になってしまい見られませんが、問題は「ステレオタイプ化」にあるようです。

「カレーポリス」を名乗る陽気なインド人男性が描かれ、「カレー以外食べたことがない」と豪語する。この男性が来日し、寿司カレーを提唱してブームを巻き起こす――とのストーリーだ。
チケット代わりにナンでフェリーに乗車しようとしたり、ヒンドゥー教の神「ガネーシャ」をランプから登場させたりと、インドの食文化や宗教を面白おかしく描くシーンも登場する。

これだけだと、「どこが悪いの」と思われる方が多いかもしれません。
が、今は「ステレオタイプ化」が問題になるのです。

動画は、国内外で大きな反発を呼んだ。SNS上では英語やヒンドゥー語などで「動画はインドに対する嘘と固定観念に基づいている」「日本人の印象が悪くなった」などとコメントが相次ぎ、インドの現地メディアでも批判的に報じられた。

日本のインド大使館も「多くのインド人が日本大使館に苦情を申し入れた」とFacebookに書いています。

It was regrettable that this utterly inappropriate video had offended many indian friends.
このまったく不適切なビデオが多くのインド人の友人を怒らせたことは残念でした。
(日本インド大使館フェイスブックページより。翻訳筆者)

時代が変わって以前許されたことが燃える

他国の文化を面白おかしくイジって紹介するーー日本のテレビも似たようなこと、たくさんやってると思うんですね。私もやってました。

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