意欲も実力もある生徒は基本を疎かにしないという話
これは何でもそうだと思います。
勉強もそうですし、部活なんかもそうでしょう。
突き詰めると世の中のもの全てに通じるところがあるのかもしれません。
基本があるからこそ、活用できる知識の幅も増える。解ける問題や手が出せる融合問題なんかも増える。
行き詰まった時、振り返って検証してみると、意外に基本的なことが抜けていたり、疎かになっていたりすることも少なくありません。
今回はそんなお話です。
舞台は苦手な人も一定数いるだろう部活動です。
個人的には基本をしっかりと仕込み、後はその学年の参加割合や意欲、モチベーション、身体能力などに応じて私の方でも熱量を合わせて活動しています。
そうすると、やはり数年に一度、この学年は良い学年だなとか、このチームはいいチームだな、と感じることも出てくるわけです。
困るのはモチベーションが高すぎて、朝練もしたいとか、活動時間を増やしたいとか、練習試合をしたいとか、こちらの実働時間が増える要望でしょうか。
複数顧問で上手く対応できるときはしますが、基本的にはこちらを動かすような熱量を全体的にもっている時に限っています。
さて、昨年度は久しぶりにそういう年にあたりました。
自分たちで課題を見つけ、少しずつ潰し、工夫しながら活動する。
こちらの手をそんなに煩わせない中でも、できるだけ効率的に活動をしていました。
最小の労力で最大の効果を目指して試行錯誤している様子はこちらにも伝わってきました。
感染症の分類が変わったこともあったので、昨年は少し練習試合も多めに設定するなどもしました。
気になったのは、その後の課題解決でしょうか。
苦手を1つ1つ潰す、というところで基本の反復動作を、意識を変えて繰り返していました。
あとは、単純なランニングや筋トレなど、子ども目線で面白くない練習も、自主的に増やし、意欲的に取り組んでいました。
こういうことができる子どもたちは、もちろん部活動以外でもちゃんと結果を出すことが多いです。
大学受験でも難関校や医学部の合格を勝ち取っていきますし、現役でダメでも1年の浪人で進路を決める生徒が多く集まるのが、私が担当している部活になります。
もっとも、朱に交われば赤くなるということわざにもある通り、そういう生き方、感じ方、行動の仕方が自然に先輩から後輩に受け継がれていくのかもしれませんね。
部活動に関しては時代の流れとともに在り方も変わっていくでしょうし、今が転換期なのだとも感じます。
異年齢が集まる集団の意義はあると思いますが、厳しい側面もあります。異動のある公立と、私学でも部活動に対する考え方も変わりそうですが、まだ、生徒の成長と私学の実績その他に繋がりを感じてしまっているので、やれるところまでやってみようとは思っています(辛いですが)。