ダルビッシュはかく語りき
ダルビッシュ ダルビッシュ ダルビッシュ
ちょっと古い記事ですが。
全国高校野球選手権大会が第100回を迎える2018年が始まった。大リーグでプレーするダルビッシュ有(ゆう)投手(31)が、高校野球への思いを語った。球児へ贈るメッセージは、「頑張らない!」。
頑張り過ぎなくていいんです、日本の球児は。何百球の投げ込みとか、何千本の素振りとか、そんなのを頑張っちゃダメなんです。
母校の東北高では、いわゆる強豪校の練習をみんながしていたけど、僕はしなかった。納得がいかない練習は絶対にしたくないと強く思っていたので、ウサギ跳びとかそういう類いの練習は一切しなかった。主将になるまで、ほぼ全体練習にも参加しませんでした。
「甲子園の大会は大きくなりすぎてしまったんでしょう。だから、その場に立つと高校生は無理をしてしまう。球児たちの将来を守るために、いっそ甲子園での大会をなくすのはどうですか。」
(2018年1月6日 朝日新聞)
ダルビッシュ選手の意見に100%同意します。
スポーツに限らず日本では、効率よく成果を上げたり、幅広い経験を積むより、1つのことだけにがむしゃらに頑張ることが評価される。休んだり遊んだりするのは無駄であり、怠けていると見られてしまうので、常に全力を出し続けなければならない。そして結果的に若いうちに燃え尽きて、潰れてしまう人が多くなる。(ブラック企業なんかも正にそうです。)
若いときに何かに全力で打ち込むのは素晴らしいことですが、未来ある子どもたちを、若いうちに燃え尽きさせるのは大人のエゴです。
でも、生徒も顧問もがんばってしまいます。だって勝ちたいですもん。私もガンガン部活をやっていた頃、本気で勝利を目指しました。本心から「勝ちたい」と思いましたし、「子どもたちにベストを尽くさせてあげたい」と思いました。しかし同時に「県大会や関東大会まで拘束されるのは辛いなぁ」と思っていたことも事実です。
そこに大会がある限り、戦っている人たちは無理をしてしまいます。部活は勝利が目的ではなく教育の一環であるなら、発達段階に応じて大会を減らすことも大切です。個人的には、中学生に関東大会、ましてや全国大会は必要ないと思っています。大抵の人が、せいぜい高校までで燃え尽きてしまい、社会人になったらスポーツなんかする暇もない国って、本当にゆたかなんでしょうか。
次は朝日新聞の投書から(2018年)