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光って、早いよね…

 長野県では16日、梅雨が明けたという。今年の梅雨は毎日のように雷が鳴り、大雨が降った。何度ずぶ濡れになったことか、炎天下の外を見ると既に梅雨が懐かしい。

 雷が光ってから音が届くまでの秒数で何メートル離れたところで雷が落ちたか簡易的に計算することができる。この計算をするときに、光が届く速度は基本的に考慮に入れない。それは光が速すぎて、光ったタイミングと光が届くタイミングを「同時」と近似しているからである。

 「光速は自然界の最高速度である」これは現代の科学で正しいとされている説であり「光速度不変の原理」と呼ばれている。普通のことのように思われるかもしれないが、これは私たちの直感に反する原理となっている。
例えば時速100kmの車に乗って進行方向に時速100kmでボールを投げたとき、外から見たらボールは時速200kmで投げ出されたように見える。これはボールの速度に車の進む速度が足されているのである。
 ではこれを光速で行ったらどうなるだろうか。光速で走る車から進行方向に光速でボールを投げたとき、ボールは光速の2倍で飛ぶだろうか。残念ながらそうはならず、光速のままである。光速が自然界の最高速度ということは、何をしても光より早く進むことができないということである。

 「なぜ?」と思うだろう。ここで詳しい説明はしないが、1つ言えることは「多くの実験によってこの原理が正しいと証明され続けている」ということだけである。光速のような、私たちの生活圏を超えた世界では、直感的に理解できないことが常に起きている。とても興味深い世界である。


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