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活動まとめ 12月9日-12月14日

空き家の改修に明け暮れる毎日でしたが、久し振りに林業研修があり、講習のメンバーの方々とも再会し学ぶ事ができた、嬉しい週でした。


自伐型林業作業研修〜南三陸町〜

12月9日
7月から始まった自伐型林業研修でしたが、10月に基本的な内容は終わり、この日から実践的な「施業研修」が始まりました。メンバーは、7月からの研修を終えた中の希望者6名と協力隊3名です。講師は波伝の森山学校の渡辺啓さんで、施業されている南三陸町の山で行われました。
1時間あまりの座学で山仕事や活動に関する保険の話などを伺った後、山の麓で実際にバックホーを操作して個人のレベルをそれぞれ確認しました。前の方が通った轍を通るように言われていましたが、後で確認すると曲がる箇所でずれていました。気が焦って、早めにレバーを操作しているようです。そのような意識はなかったので良い気付きになりました。

午後はバックホーのメンテナンスを習いました。車体に付いているアームやブームにはグリスという油を差す場所がたくさんあり、そこへ交代で油を差していきました。高額な良い油もありますが、手頃価格の油でも良いので毎回差すのが大切なのだそうです。

グリスを入れるのですが、角度によっては上手く入らず意外に難しかったです。

燃料の軽油を入れて、いよいよ山の中へ。交代でバックホーを運転して研修ポイントへ向かいました。今までほぼ平地の場所でしか操作した事がなかったので、恐る恐るの運転でした。

作業道の最後まで行き、そこからは実際にバックホーで道をつけていきます。道の支障となる杉を切る事になり、メンバーの1人で林業に携われている方がチェーンソーを振るわれました。切り株には伐倒の要となる「ツル」が綺麗に残っていました。お見事です。

伐倒の要になる「ツル」。
この、引きちぎれる力が蝶番の役割をして木を安全に倒す事ができます。

12月10日
作業道を実際に作る前に、近隣の作業道を案内していただきました。土の質は数メートル毎に変わる事もあり、大きな岩を避けたり、水の流れを分散して逃したり…自然の構造に常に向き合いながら試行錯誤していき、道を付けた後も何度も確認して手直しする、その繰り返しなのだそうです。場所や状況によって作り方も変えて行く。とても勉強になりました。

谷を渡る時は道の上に水の流れを作って、溜まらないように逃しています。緩みそうな路肩は間伐材を利用して木組みをしています。
断面に黒っぽい土が見えます。「クロボク」と言って水を吸うと何倍にも膨れるため、固めるのに時間がかかり変化の予測も難しい土質なのだそうです。
辺りに落ちている枝を路肩の緩みそうなところへ置いていきます。雨が強く当たるのを防ぐ役割も。
バックホーで掘って行くと思いがけず岩や石が出て、迂回する場合も。

作業道を見学した後は、前日の研修場所へ戻り、倒した木を玉切りしました。

こんな長い木を切るのは本当に久し振りです。まだまた下手ではありますが、冷静に切れるようになりました。

玉切った木を使って、バックホーの操作練習をしました。先についたバケットで木の向きを変える、転がす、持ち上げる、という課題だったのですが、大苦戦でした。どこをどう動かせば良いのかは覚えてきたのですが、距離感が掴めず、まだまだ細かい動きができません。1人で大幅に時間を使ってしまいました。
とにかく、人の何倍も練習あるのみです!

前後上下の距離感がまだまだ掴めていません。

2日間の研修で、自分の課題が良く分かりました。
繰り返しの練習と経験を積んで克服していきたいです。
加えて、覚える事もたくさんです。頭が爆発しそうですが、1日も早く施業できるようになるのを目標に、楽しみながら頑張っていきます。

チェーンソーの復習とメンテナンス

12月11日
2日間の研修を振り返りながら、空き家の枯れ木を切りました。太さもあり、横へ伸びたその木は重心がどこにあるのか予想ができず、少しずつ枝を落としながら色んな角度から何度も観察しました。

各方面に伸びた太い枝を切ってから重心を観察。

切る間も重心の変化に気を付けていたのですが、切断面に重心がかかり固定されてしまい、また別の箇所へ刃を入れたり、と試行錯誤の果てにやっと切り落とす事ができました。

上から第一刀で1/4。下から第二刀で1/2。最後に第三刀で上から切っていると、このような状態になり固定されてしまいました。
切った事で下へ伸びた太い枝が地面に付き、重心が変わったようです。
別の位置から切り直し、何とか切る事ができましたが、危険だったかも知れません。


杉や檜のように真っ直ぐの木ならまだ重心が予想しやすいのですが、このように曲がって枝もたくさんある木は難しいのです。まずはそれを実感できたのが収穫でした。
その後はチェーンソーを開けてメンテナンス。オイルや木屑でかなり汚れていました。

オイルを含み付着した木屑。できる限りはブラシで掃除しましたが、コンプレッサーで吹き付けるのも必要なのだそうです。
チェーンもかなり汚れていました。


ここで一旦林業は終わりにして、引き続き空き家の改修に取り掛かりました。居間の下地材張りも最後の壁際まできました。粗はありますが、何とか隙間なく張る事ができてまずは一区切りです。

角まで隙間なく張れました!

強力な助っ人

12月12日
外は雨天でどんよりしていたところ、集落の大工さんが「雨で現場が休みになったから」と手伝いに来てくださいました!
下地材の施工が終わり、断熱材の施工に移る前に「さあ、どうしよう…」と考えていたところだったのですが、断熱材の施工説明動画を見た後にさっと取り掛かられ、みるみるうちに施工が進んでいきました。私たちはその段取りの速さに圧倒され、殆ど見ているだけでした。。

断熱材施工のための、木枠作り。悩みどころの窓側も綺麗に収めてくださいました。
断熱材の切断も道具を駆使してサクサク進められました。

私たちだけではおそらく3日間以上かかっていたのではと思われる断熱材の施工を半日で終わらせてくださいました。少し時間が余ったので、床の仕上げ材の施工も1列してくださいました。仕上げなので打った釘が見えないような施工が必要なのですが、その方法も教えてくださり、道具も貸してくださいました。刺す角度、力の入れ加減、道具の使い方のコツなど、まさに「見て盗む」現場に触れ、本当に勉強になりました。翌日からどのように進めれば良いかも分かったので、作業も捗りそうです。
残すは続きの仕上げ材施工のみ。気持ちも楽になりました。本当に感謝です!

仕上げ材の隠れる部分にフロア用の釘を打ち込み、最後はポンチという道具で釘の頭が埋もれるくらいまで打ち込みます。ポンチの使い方が分かって良かった!

断熱改修の現場見学&レクチャー

12月13日
素人ながら少しずつ知識を身に付けて進めてきた断熱改修。現場ならではの様子を見学しながら簡単な方法をお伝えできればという事で、主人が見学会を企画しました。現役の一関市地域おこし協力隊に参加を募ったところ、3名の方が来てくださいました。私はアシスタントという事で裏方でお茶出しや撮影などお手伝いしました。学んだ事を相手に伝える事で、より深い理解に結びついたのではないかと思います。
参加してくださった皆様、ありがとうございました!

解散後は、前日の続きで仕上げ材を張りました。色んな長さの床材があるので、なるべくそのままの長さで使えるように、置いてみて確認。良ければ釘で打っていく。集落の大工さんに教えていただいた方法です。
仮置きした仕上げ材を打っていくのですが、なかなか大工さんの見本のようにはいきません。

金槌で斜めに打っていきます。
角度通りに打たないと釘がすぐ曲がってしまいます。失敗して抜く事も度々。うーん!なかなか抜けない…
このように、簡単に曲がってしまいます。

苦戦した結果、先にドリルで開けた穴に釘を打っていくことにしました。

電気工事完了

12月14日
集落出身のキクチデンキさんが、お願いしていた電気工事をしてくださいました。台所の断熱施工が終わるのを待ってくださっていて、ご連絡するとすぐに来てくださりとてもありがたかったです。換気扇廻り、新しく設置した給湯器廻り、老朽化していたコンセントを新設してくださり、各設備を安心して電気が使えるようになりました。私たちの頑張りをいつも褒めてくださり素直に嬉しいです。これでガスと水道関係の試運転をしていただいて大丈夫なら設備面は住める環境が整います。

老朽化してグラグラしていたコンセントとスイッチも新しくしていただきました。
換気扇と給湯器用のコンセントも新設。照明も新しい物を取り付けてくださいました。

電気工事の間も、私たちは今の床の仕上げ材を張っていきました。良い長さの板を並べてみて、組み合わせて張っていきます。段々とここでの生活が目に浮かぶようになってきました。自然と作業スピードも上がっています。安心して暖かく暮らせる日まであと一歩です。

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