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京津畑日記 第64週 9月20日〜9月26日

改めまして2023年7月に岩手県一関市大東町に移住しました。一関地域おこし協力隊の丸谷誠司(マルターニ)です。

自伐型(小規模)林業を通して、里山と経済の循環を起こす山守、自伐林家を目指しています。山が元気になる森の散策路や木材の面白い使い道を考えています。

今年2月に花泉町で受けた広葉樹施業研修。本拠地 九戸村へ行ってきました。

それではどうぞ。

9月20日(金曜日) 浄化槽、石

いつからか匂いがするようになった浄化槽。そういえばエアーポンプも振動していなかったので、業者さんに見ていただきました。結果ポンプのメンテナンスになりました。

取り外していただいたポンプ

その後、東山町の「石と賢治のミュージアム」へ行きました。研修地の釣山公園近くの脇田郷から出土(出石)した石の鑑定をお願いしました。ただし「ミュージアム」には、鑑定できる職員は配置されていないため22日のイベントに集まられる石マニアを頼ってのことでした。
結果が楽しみです。

9月21日(土曜日) 広葉樹施業 in 九戸村

広葉樹施業を補助金もらわず経営している九戸山族 夏井辰徳さんを訪ねました。200町歩(約200ha)の山を毎年一人で5haずつ施業され、途中から仲間が加わり手をかけてこられた山です。仲間と言っても皆さん一人親方。運搬車も1台づつ使っていらっしゃいました。

山林用と農業用に分かれていることを初めて知りました。
岩手県には馬や牛がいたから、あまり普及しなかったのではないかと思いました。

日本軍が塩の道を通していた歴史
マンガンが取れていた戦時中の歴史
非常に文化的価値のある山と思います。

左端が夏井先生
ナ の下2本線が 熊による傷

山は3段階に分けて考え、頂上からAゾーン、Bゾーン、Cゾーンが麓に近いところ。東西南北が加わる。

質問1 栄養の少ないゾーンはどこ?

質問2 一番グングン育つのは、東西南北のどこ?

そうした見極めを山や爺ちゃんたちに聞きながら、美しい山になり、しかも経済も回していらっしゃいます。

雨が降っていたので、写真少なめです。他の隊員のnoteも読んだらいいね。

夜は、思想の話や今日の感想を述べるミーティング。
薪にするために生きている木を倒すのは、どうなのか。自然倒木から使っていけば、山の循環が巡りだす。お金をもとに考えると、すぐに山は崩れる。

補助金は、麻薬だと知っておいた方が良い。

やまは、死生の縮図。

9月22日(日曜日) 広葉樹施業 in 九戸村

2日目。
すり鉢状になった地形の施業地を見学。
ここはCゾーン、南側。
水が集まる場所。日当たりが良い場所。

木々の間が広い
強めの間伐がしてあります
太めのボサもある

ボサ(枝の集合)の置き方。
等高線にならう。山に沿って横置き。
樹木の樹冠下から20パーセント離して山側に置くことで、元気な細い根の先に栄養が行きやすい。その他に、水の流れをコントロールするためでもある。
倒木も水のコントロールに使える。

蛇行しなければ尾根まで線がかけません。

「三又の木は神が宿る」と昔から言われているそうですが、なぜかはわかっていないようです。

ただ、防風林の役割があるからではないか?と夏井先生はおっしゃいました。

ダケカンバと笹が共生しているから、笹を刈るとダケカンバも枯れてします。

ハリギリという樹種のことを、クリだと見間違えていました。一匹狼タイプの樹種。集落にありました。

9月23日(月曜日) 経営とブランド戦略の準備

自伐林家の理念とは?
ビジョンは?
何屋さんと定義するの?
事業アイデアは?
ペルソナは?
などなど思考を巡らせ発表の準備。

9月24日(火曜日) 経営とブランド戦略の学校

京屋染物店の縁日にて「経営とブランド戦略の学校」です。

目的は、的。目指すところ。

目標は、標。的に行くまでの途中にあるもの。

アドバイザー役の金融機関の方々に、事業計画のプレゼンを聞いてもらい指摘を受ける。他社の計画を聞いていると、あれとこれがくっ付いたら面白いかも?みたいな妄想が幾つか湧いてくる。

皆の計画が終わったところで、合同会社ホームシックデザイン代表 清水真介さんからお話がありました。

視覚が8割
作り手が主体 なのか お客が望むものなのか 自覚して行ったり来たり
判断するときは、論理的に判断する。感覚的に決定しない。

9月25日(水曜日) リース車、山がっこの今後、ミーティング

午前、妻のリース車について相談に行く。

午後から京津畑集落でお世話になっている、やまあい工房さんにお話をいただき岩手県の事業「いわて6次産業化推進協議会 いわて農山漁村発イノベーション支援センター」と「山と海が育てた大槌ジビエ MOMIJI株式会社」によるワークショップに参加させていただきました。

1、なぜ なんのために活動をするのか
2、どうやって どう進めるのか。どんな人材・資源・技術を活用するのか(実施方針・体制)
3、何を どのような能力や技術を提供するのか。どのような商品やサービスを提供するのか。(事業内容)

協力隊の立場で考える。

その後、個人と組織について質問に答える形式で深掘りしていきました。

残念なことに時間切れで、最後まで参加できませんでした。

場所を隣の食堂に移して、協力隊4人でのミーティング。

9月26日(木曜日) 報告書作成、経営とブランド戦略の勉強、note


おまけ 質問の答え

1、栄養は雨水にのって運ばれます。山の頂上付近は栄養が少なく、裾野へ行くほど栄養が豊富になります。
屋久杉は地表の栄養が乏しいからこそ、じっくり時間をかけて成長する。ゆえに緻密な木材になるのですね。

2、日当たりの良い南側。
栄養も日当たりも良いから、甘やかした樹木になります。このようなところは強間伐をしても、すぐに下草が生えるので地際で刈り込んでも大丈夫。

今週も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

来週は大工。板倉作り工法を学びに行ってきます。

妻も同じく一関市地域おこし協力隊員です。小さな女が小さな林業をするまでの経過観察ができます。ご興味があればこちらのnoteもぜひご覧ください。

https://note.com/kyotuhata_r/

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