セイカで学ぶ素敵な留学生たち③
こんにちは。
京都精華大学広報グループのNです。
現在、セイカには、世界20の国と地域から、
大学院を含めると1,000名を超える留学生が学んでいます。
今回は、マンガ学部2年生のナムジユンさんにお話を聞きました。デッサンやクロッキーで日々画力向上に努力している韓国・ソウルからの留学生です。
ナムさんは、絵を描くのは大好きだったのですが、中学生のころ、一度絵の道をあきらめたそうです。周りの才能のある人々の姿に「自分には無理だ」と思って、普通高校へすすみ、卒業後はゲームを学ぶ3年制の大学に進学されました。
しかし、大学での学びにあまり興味を持てずモヤモヤしていました。ある時、往復1時間かかる通勤電車の中でずっとクロッキーをしている自分に、はっと気づきました。「私はやっぱり絵を描きたい!マンガが描きたい」と強く感じた瞬間でした。
その後、「留学は、自分の力でなんとかする」と両親を説得。大学に通いながら、日本語と絵の練習をほとんど独学で始めました。そして、2018年の夏休み。オープンキャンパスで初めて来日し、セイカを訪問。
当初は、ストーリーマンガコースへの進学を目指していましたが、コースで話を聞いてみると、ストーリーマンガコースでは手描きが中心。アナログで描いたことがなく、画力に自信のなかったナムさんは、愕然としたそうです。
そこに偶然、新世代マンガコースの学生が通りかかりました。聞いてみれば、新生代マンガコースではデジタル中心で、セルフプロディ―スもするとのことで「ここだ!」と思ったそうです。
新世代マンガコースに志望を絞り、2019年には、出願資格である日本語能力試験、続いて大学入学試験に合格。
2020年春、ついにあこがれの留学!と思った矢先、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、日本への一切の入国が制限されてしまいました。入国が一時解除された10月までは、韓国でオンラインでの授業を受けていたそうです。
現在は、国際学生寮で暮らし、後輩の相談にのるRA (Resident Assistant)をしています。
オンラインでのTea Partyなど企画し、寮で暮らす学生と入国制限を受けている学生との交流をすすめているそうです。
寮では、日本人の後輩学生からの相談をたくさん受けるうちに、日本語も自然に上達したそうです。
大学で驚いたことはありましたか?と聞いてみました。すぐに返ってきた答えが、「やる気のある学生をサポートするシステムが充実している」ということ。
韓国の大学にも学生サポートは色々あるけれど、実際には学生のニーズに合ってないものが多いと感じていたそうです。
セイカで彼女が一番利用しているのが、「ラーニングジム」。
授業外で絵画の基礎を学べる「ドローイングジム」は、デッサンを独学で学んで来た彼女にとって、喉から手がでるほどに欲しかったものです。
また「日本語ジム」も役立つと話してくれました。
画力向上に熱心な彼女は、同じ寮の学生たちと、クロッキーを練習するサークルを立ち上げました。
毎日決まった課題をこなし、サークルのグループLineに投稿します。
「さぼると、1キロ歩く」というペナルティーが決められているので、必死です。全員が毎日、欠かさず投稿しているそうです。
「そんなに歩くのいや?」
「絶対いやです。三人とも」とほほ笑みながらつづけます。
「絵は描けば描くほどうまくなりますから、努力あるのみです」
現在取り組んでいることは、就職活動のためのポートフォリオ(作品集)づくり。将来はマンガ家になることを目指していますが、今の実力では難しいと自覚しているそうです。
そのため、卒業後は一旦就職をし、傍ら投稿を続けて、マンガ家になることを目指したいと熱く語ってくださいました。
インタビュー当日にいくつか見せてくださった彼女の作品。
独特の世界観があります。
今課題で制作されている作品も興味深く、早く完成版を読みたいです!
*****
セイカには、本当に素敵な学生さんがたくさんいます。
是非、みなさんも、クラスメイトに話かけてみてください。
お話を聞かせてくれたナムさん、ありがとうございました!
おわり