Starsetの歌詞に出てくるbridgeについての考察
Starset
とはアメリカのバンドです。
2013年から活動が開始され、宇宙、というより、wikiの原文がastronomyだったので天文学の知識と世界観から作られてるシネマティックバンドと呼ばれてますね。
バンドの創設者のダスティン・ベイツはオハイオ大学で電気工学の修士号を修得しているとか。
真実ではないものに縛られている時の叫び、かなあ。僕がシンプルに解釈するならば。受け取りますね。そういうふうに。
橋を燃やせ
んでね、
好きな曲がいくつかあるんですけど、そこに「橋を燃やしてくれ」的な言葉が登場するんですよ。それがすっごくクールでインセインなんですよねえ(唐突な横文字)
1つ目は、Down With the Fallenという曲。
ああああ英語打ってて滾ります!なんか、英語にしかない言葉というか、英語でしか語れない苦悩がありますね。それは日本であり日本(人?)であり、日本語話者でしかない僕にも共感できる。日本語で直訳してしまったら、んー?てなりそうな。Down With thw Fallen です↓この際初めて和訳もしてみますね。
Down With the Fallen和訳1番のみ
Tired eyes, barely open
Crippled by a promise broken
I have seen an empire falling
Hopeless, can you hear me calling?
かろうじて見える。
大事なものが壊されてだめになっていく
何もかもが滅びていくのを見てた。
闇しかない、俺はお前と同じ場所にいるのか?
Turn away from all that I know
Burning this bridge behind me
Light the way and I'll follow
Where you go
真実だったものから目を背け、
完全に捨てきれ。
道を照らせ。光を充(当・宛)ててくれ。
そうしたら俺はお前が行くところについていけるから。
Can you tell me what is real?
Cause I've lost my way again
Can you tell me how to feel?
Cause I don't feel anything
Now that I'm down here again
I'm down with the fallen again
何が見えているのか、教えてくれ。
まただよ、こうなるのは一度や二度じゃないんだ。
何を感じていいのか、教えてくれ。またはそれをどう解釈すればいいんだ。それも教えてくれよ。
もう何も感じない。
ほら、またここに来て
俺は落ちて行くんだ。
empireは帝国、ですが、これは、自分が帝国のようにいられた時、場所、時間軸、のようなことだと思いました。
というのも、二番にI could never abdicateという言葉が出てきたからです。
abdicateとは退位するという意味らしいのですが、俺は退位しないぞ。ということは、俺が権威あるものの座にいたということですね。ということは、empireって俺の帝国だったんですね?
だとすると、empireじみた世界が滅びていくのを、俺が見ていたということで、自分の作った帝国が滅びていていくのをI(もう一人の自分)が見ていたってことかなあと解釈しましたね。
問題のbridgeですが次の曲にも出てくるので、それを和訳したあとに書きます。
もっと解釈できると思うけど、ここまで!予想以上に浸れて楽しいなあ。
次!
Point of No Return
There's a memory of how we used to be
That I can see through the flames
I am hypnotized as I fantasize
Forgetting lies and pain
But I can't go back
炎越しに昔の記憶が見える。
俺らが昔どうだったのか。
これが夢見心地、ってか。
でも、もう戻れないんだ。
the ashes call my name
灰が俺を呼ぶんだ。
Pouring the fuel, fanning the flames
Breaking the habit and melting the chains
Embracing the fear, chasing the fight
The glow of the fire will light up the night
The bridges are burning, the heat's on my face
Making the past an unreachable place
Pouring the fuel, fanning the flames
I know, this is the point of no return
自らの決意が、炎を煽り立てる。
生き様すら壊し繋がりすら溶かしてしまう。
恐怖すらなくなって。
炎の勢いが周囲を照らして。
もう戻れないんだって痛いほどに感じる。
でも過去との決別をより確かなものにするんだ。
手に負えなくなったっていい。燃え続けろ。
そうだ、これがもう二度と戻れないってことだ。
意志か現象かで変わる。
例えば、最後の分、火がもう戻れない現実を突きつけ、ああ戻れないんだってわからせられるのか、それとも、火を見て、これがもう戻れないってことなんだッ!って語りかけるのかだと訳すニュアンスがちょっと違う。
うーん。
Bridgeの話
どちらの曲にもbridgeという言葉が使われている。
僕は、このbridgeという言葉の使い方がすごく好き!
すっごく好き。
過去につながる橋を燃やせ!って言ってるんですよ。
Burning this bridge behind me!
The bridges are burning, the heats on my face
橋は燃えてる。火の粉が顔にかかる。
ずっと見てるんですよ。過去に繋がる橋が焼け落ちてく様を。
うわーーー。
極めて、決定的に描いてる。
最も印象的なのは、
つまり橋があるということは、Aが自分だとしてBが橋の向こうにあるものだとして、AとBは別々だってわかってるんですよ。
僕らは内面化した規範や行動を持っているとして、それらはほぼ「僕」と言っていいほど、自分に取り込まれている。融合してる。癒着してる。くっついてる。
本人からしたら、わからないもんなんですよ。何が自分で何が押し付けられたものなのか、うやむやにできるものなら尚更。
でも、この歌詞は、自分と自分じゃないものをわけて、そこに架る橋を燃やせと言ってる。
嫌な自分を、自分とは切り離して持っていたからこそ、この橋を燃やせと言える。
ごっちゃになった自分は、いや、それほどまでに嫌なものと同一化してしまった、からこそ、切り離すことは出来なかった。
でも、この曲を聞いたら、俺と俺じゃないものは別々で、いつだってその橋を焼けと言っている。
傷つけるのは自分ではない。自分を傷つける概念がやってくる橋を壊せ。
素晴らしいっすね。
この考えを自分に最適化して、実際に自分の橋を燃やせるかというと、難しさは十人十色だと思うけど、でも、燃やしてしまえるとわかったら、燃やせない未来はないっすね。
というわけで、Starsetのbridgeについての考察でした。