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【京都歳時記】京の小正月

京の小正月

左義長

1月1日の大正月に対して1月15日を小正月といい、この小正月に行われる火祭りの行事を「左義長」といいます。青竹を組んだ中に、正月飾りの門松や注連縄を積んでもやし、無病息災を願います。
平安時代の貴族の正月遊びに「毬杖(ぎっちょう)」と言う杖で毬をホッケーのように打ち合う遊びがあり、小正月に宮中で、清涼殿の東庭で青竹を束ねて立て毬杖3本を結び、その上に扇子や短冊などを添え、陰陽師が謡いはやしながらこれを焼いたという行事が起源です。
小正月には市内各神社で、左義長、どんど焼きが行われます。

新熊野神社

平安時代の宮中行事に起源を持つといわれる神事。長さ約5mの青竹3本を束ね、門松や注連縄飾りなどと合わせて櫓を組み焚き上げます。かつてはその炎の高さなどで一年の吉兆を占ったとされています。

新熊野神社

平岡八幡宮

「花の天井」で知られる平岡八幡宮の新春恒例行事。注連縄な門松を燃やし、正月のあいだ迎えていた歳神をお送りするための祭事です。参拝者は神前に供えられていた鏡餅を焼いた左義長もちを食べて無病息災を願います。

平岡八幡宮

三千院

宮中における小正月の火祭行事で、正月の松や注連飾り、古い祈祷札やお守りなどを焚き上げます。三千院では、お納めいただいた正月飾り等をお供養し焚き上げ、参拝者の過去の罪科を祓い、今年の無病息災を祈願します。
また、その炎で焼いた鏡餅を食すと、その年一年間は無病息災に過ごせると言われており、当日はおぜんざいに入れて参拝者へ振る舞われます。

三千院

御粥祭

全国的に小正月には、軟らかく煮た小豆を米とともに炊き込んだ小豆粥をいただく習わしがあり、五穀豊穣を願う行事として始まったといわれています。主な神社では神前に御粥が供えられます。
小豆は昔から祭祀の場で用いられ、厄除けに小豆粥を炊いて健康を祈願する中国の風習が平安時代に日本にも伝わり、京都を中心とした関西では小正月に小豆粥を食べる習慣があります。
今でもお祝いごとにお赤飯を食べるのは、この小豆粥がルーツと言われています。

下鴨神社 御粥祭

野菜果物とともに小豆粥と大豆粥を神前に供し、五穀豊穣を祈願します。
お粥の中に、それぞれ柔らかく煮いた小豆、餅を入れたもので、先着順で一般の方にも接待(志納)が行われます。

日時:1月15日
住所:左京区下鴨泉川町59
アクセス:市バス4・205系統 下鴨神社前下車
HP:https://www.shimogamo-jinja.or.jp/

下鴨神社

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