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【2025年4月4日発売】ザ・フィールドワーク:129人のおどろき・とまどい・よろこびから広がる世界(生態人類学会 編)
人類学者が見た<絶景>を珠玉のエッセイで
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「人とは何だろう?」――数十億年をかけて作られた地球のシステムを人間が大きく変えてしまうに至ったいま、皆が考えるべき事柄です。そしてこの問いに、環境と人との関わりの最前線から向き合っているのが生態人類学者です。そのために彼/彼女らは、人が暮らせる極限の極地・高地から生物多様性の宝庫である熱帯林、そして絶海の孤島まで、世界中を飛び回っています。ところがその日常は、ふだん発表される学術書や論文にはほとんど描かれません。学術報告はある目的のために決まったルールのもと発表するものなので、実際に研究者が体験する生の驚き、悲哀、悦楽、恐怖等は語られないのです。でもこれでは「人とは何か」のリアルは分からない。そこで編まれたのが本書です。フィールドすなわち文字通りの現場でしか見られない<絶景>を、老若男女、129人の生態人類学者が初めて語ります。
|目次概要・書き手一覧
PART 1
あべこべの世界に生きる──異なる文化・異なる環境の中へ
書き手=篠原徹/佐々木恩愛/寺嶋秀明/杉山祐子/座馬耕一郎/伊藤詞子/野田健太郎/増田桃佳/泉直亮/馬場淳/河合香吏
PART 2
何といっても人は食から──食事を通して知る人間世界
書き手=古澤拓郎/佐々木綾子/山口優輔/大橋麻里子/中野真備/辻貴志/内堀基光/八塚春名/末吉秀二/木部未帆子/小谷真吾
PART 3
身体と死生のリアル──身体と心の多様性
書き手=河合文/岡野美桜/卯田宗平/関山牧子/関野文子/相原進/太田至/中野久美子/島田将喜/秋道智彌
PART 4
精霊と呪術と死に触れる──精神世界への旅
書き手=原子壮太/奥田真由/安松弘毅/近藤史/吉村郊子/佐川徹/大津留香織/田所聖志/三浦哲也
PART 5
フィールド・サバイバル!──調査地には危険もいっぱい
書き手=四方篝/チョウピンピン/岩田有史/高田明/小松かおり/松本卓也/神田靖範/谷口晴香/梅崎昌裕/砂野唯
PART 6
自然の中に豊かに生きる──環境と調和した世界
書き手=大石高典/安岡宏和/伊谷樹一/重田眞義/佐藤重吾/緒方良子/西川真理/中井信介/山本佳奈
PART 7
動物と身をもって関わる──ヒト−動物関係という問い
書き手=山口未花子/川添達朗/大石侑香/田村大也/築地夏海/藤村美穂/木下靖子/梅屋潔/野林厚志/夏原和美
PART 8
在来の知から学ぶ──自然を活かす様々な形
書き手=中尾仁美/小林淳平/竹川大介/中村香子/田暁潔 田原範子/渡部鮎美/飯田卓/風戸真理/市川光雄
PART 9
経済原理の違いに心打たれる──分与と平等の社会
書き手=服部志帆/末原達郎/黒崎龍悟/生駒美樹/石井花織/風間計博/孫暁剛/北西功一/下山花
PART 10
破壊・消滅・変容の現場で──近代化の現実と保全の努力
書き手=大西秀之/湖中真哉/齋藤美保/佐藤宏樹/佐藤弘明/内藤直樹/富田晋介/高畑由起夫/澤田昌人/近藤有希子
PART 11
調査作法は人生を左右する──フィールドワークの方法論を身につける
書き手=竹ノ下祐二/安渓遊地/安渓貴子/花村俊吉/黒田末壽/小西祥子/小野林太郎/須田一弘/足立薫/田島知之/萩原潤
PART 12
自らの問いにこだわる──この道、この場所、何十年
書き手=山内太郎/河辺俊雄/稲岡司/高坂宏一/山田孝子/池谷和信/中澤港/塚原高広/田中二郎/野中健一
PART 13
かけがえのない出会いと別れ──友という果実
書き手=丸山淳子/今村薫/松浦直毅/菅原和孝/曽我亨/田中利和/波佐間逸博/門馬一平/木村大治
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