1日目
「新型コロナウイルス感染拡大の状況により4/17(金)から当面の間営業を休止させて頂きます」
昨日Twitterに出した告知の通り、今日から京都みなみ会館は臨時休館となる。
休館中はお知らせする情報が何も無いので、
毎日なにかしらの連載をしていけたらいいなあと思った。
思ったはいいものの、しかし何も思い浮かばず。
スタッフからは、みなみ会館に生えてる植物の観察日記は?
と提案があったが、うーん、植物…、
植物は…別にいいかな、となったので、
じゃあ、思い出を語っていくしか切り札が無いのでした。
という事で、徒然なるままに、
吉田がみなみ会館に入社してからの事をつらつらと書いてみようかなあ、
とか思ってます。
前回休館した時に「思い立ったら日誌」をちょっと書いてみたんですが、
それはもう見事に「思い立って」3日坊主で終わりました。
今回は何とか頑張ってみます。(はたして)
***
私がみなみ会館に入社したのは2010年4月1日。
もう10年も前の事になってしまいました。
入社初日はファーストデー。
「券面が1種類しか無い日だから、大丈夫」と言われ、
いきなり"開場"を任される事に。
「『大人は判ってくれない』をお待ちのお客様、お待たせいたしました。ただいまより開場いたします。チケットをお持ちのお客様はご入場下さい」
今ならスラスラと言えるが、
とんでもなく緊張した事だけは覚えているので、
きっとしどろもどろ甚だしい状態だったに違いない。
当時のサービスデーはまだ1000円均一。
券面なんか見る余裕もなく、とにかくもぎって場内に入ってもらった。
かくして私は、かの巨匠フランソワ・トリュフォーのデビュー作を持ってして、映画館スタッフデビューを果たす事になったのであります。
この4月に上映していたラインナップは今でも鮮烈に覚えている。
【フランソワ・トリュフォーのシエスタ】
【ジャック・ロジエのヴァカンス】
素晴らしい特集上映が私を迎え入れてくれました。
当時は毎朝、スタッフ2名が廊下の端と端に立って、
(旧館のトイレに通じる長い廊下で)
口上練習というか、声出しをしていました。
※これ、いつから無くなったんだろう。気がついたらこの習慣無くなってたな。
「本日は、京都みなみ会館にお越しいただき誠にありがとうございます。」
「ただいまより『恋のエチュード』本編より上映開始いたします」
などなど。
口上練習用の紙を握り締めて、一応の精一杯で。
朝が苦手な上に、人見知りをこじらせていたので、
大きい声が出せなくて、よく先輩から注意されました。
スタッフになって初めてみなみ会館で観た映画は
『ファッションが教えてくれること』。
今もみなみで働いているY本さんに、サントラCD貸してもらったなあ。
この当時は22歳、もう学生じゃない。
なんだか、すごく大人になったような気がして、
毎日ソワソワした気持ちで過ごしてました。
そう言えば、この頃はまだ券売機だったし、
白いYシャツが制服で、スカートはいちゃダメだったな。
"ズボンだしいいでしょ"と、ショートパンツはいて行って叱られた日も。
思えば、ずいぶんと自由になったものだ。
ていうか、スカートがはきたかったのと、
Yシャツが嫌すぎて(肩凝るし、なんせ動きづらい)
自分が館長になった時に撤廃したんでした。
ではでは、また明日。