【連載】ゲストハウス立ち上げ記〜コンセプトメイク〜
連載第一回目のテーマは"コンセプトメイク"について。
Tune Hakote Hostel & MusicBalが出来上がるまでの歴史を知らない読者も多いはずなので、懐古的に文章を書き連ねたい。
2017年4月、当初予定していた物件が違法建築物件だったために計画が白紙になったのも束の間、自分たちでは到底無理と思っていた函館の地で宿泊施設の運営依頼を受けた。
元事務所ビル兼社宅であったRC造4階建の彼は、観光の中心地から離れた場所にある。
札幌駅から最も近いゲストハウスを運営する僕らにとって好アクセスでない場所でオープンすることは、収容人数が4倍になること以上に恐怖であった。
ただ直感的にこれはチャンスだと感じたから、多少リスキーでも挑戦したいと心底思った。
札幌で運営しているゲストハウスとは打って変わって、特徴的なコンセプトを持つ場所にしなければ人は来ないとわかっていた。
日本中で「地方移住」だの「暮らすように働く」だの言ってゲストハウスが乱立し、ホテルよりも低予算で作れるが故に金儲けの臭いを感じて不動産屋が新規参入してきているこの業界に、僕は可能性と同じくらい馬鹿馬鹿しさも感じている。
なぜなら、どこもかしこも似たり寄ったりなコンセプトだからだ。
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