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「こんなところに体操着入れをかけさせたらダメでしょ」とご指導いただいた話(学校保健安全法)

教員採用試験に合格し、教員となった者を対象に、初任者研修が初めて導入された平成元年。
その年に採用された私は、手厚い「初任者研修」を受けました。
その中のひとつのエピソードをお話します。


教室環境のこと

「こんなところに体操着入れをかけさせたらダメでしょ」

体育の時間が終わり、理科の時間になりました。

理科の授業は、私の指導教諭であるA先生が授業をしてくださいます。
体育の後だったので、急いで着替えをすませ、着席させて、A先生を待っていました。

A先生は、教室の後ろから入り、児童の机と机の間を通って教室の前に向かいました。
「A先生、よろしくお願いします」
といった私に、
「こんなことろに体操着入れをかけさせたらダメでしょ」
とおっしゃいました。
???
キョトンとしている私に、
「机の横」
「ここに何かをかけていたら危ないでしょ。子どもが足をひっかけたりしたらケガをするよ」


(たしかにその通り)


「そうですね。わかりました。ご指導ありがとうございます」
といって、机の横にかけていた数名の児童に声かけをし、決まった場所に戻しました。


学校保健安全法第26条・第27条

学校では児童生徒の安全が何よりも大切です。
そのために、このエピソードのようなことにも目を配らなくてはなりません。

その他、教室内には、ネジやフック、掃除用具や配膳台などもあるため、どれも安全点検を行わなければならず、それは義務づけられています。

担任になると少なくとも、自分の使用している教室を責任をもって点検します。
時間がないから、急いでいたから、面倒だからなどと手を抜いて、チェックするようなことをしてはいけない部分です。

根拠となる法規

安全点検については、学校保健安全法に以下のように規定されています。

学校保健安全法
(学校安全に関する学校の設置者の責務)


第26条 
学校の設置者は、児童生徒等の安全の確保を図るため、その設置する学校において、事故、加害行為、災害等(以下この条及び第29条第3項において「事故等」という。)により児童生徒等に生ずる危険を防止し、及び事故等により児童生徒等に危険又は危害が現に生じた場合(同条第1項及び第2項において「危険等発生時」という。)において適切に対処することができるよう、当該学校の施設及び設備並びに管理運営体制の整備充実その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。


(学校安全計画の策定等)
第27条 
学校においては、児童生徒等の安全の確保を図るため、当該学校の施設及び設備の安全点検、児童生徒等に対する通学を含めた学校生活その他の日常生活における安全に関する指導、職員の研修その他学校における安全に関する事項について計画を策定し、これを実施しなければならない。

(学校保健安全法)


この記事のまとめ

私の指導教諭だったA先生が、児童の前で、私に指導をしたことは、今思えば、少し配慮が足りないかなとは思います。
けれど、当時はそのようなことを感じる余裕がありませんでした。

教えていただいて本当によかったです。

その後、私は、教室の机の横に物をかけないということを(あぶないからだよ)と指導していくようになりました。




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