「よくみて考えてやってみる」これを学習理論で説明してみました(洞察説)
高いところにある本をとりたいな。
でも手が届かない。
どうしよう。
(台があれば届きそう)
今回は、この行動を学習理論では、どうとらえるかという話です。
まずはよくみる
少し高いところにある本をとりたいとき。
部屋の中に台になりそうなものがあれば、それを探して踏み台にすると思いますが、周りを見回すと座布団しかない。
そんな場合は、座布団を重ねて台にすると思います。
自分が手を伸ばした位置と本までの距離を考えて、座布団は何枚必要かを考えてから、必要な枚数を用意しますね。
このように、よくみて考えることの重要性を唱えたのは、ゲシュタルト心理学者のケーラーです。
ケーラーは、チンパンジーが天井からつり下がったバナナを、それまで試したことのない方法でとったことから、洞察の重要性を説きました。
教員採用試験対策としては、水色枠の部分が覚えておきたいところです。
ちなみにチンパンジーの実験には、箱を使った実験と、棒を使った実験の両方があるので、どちらが事実?ではなく、どちらも実際に行われた実験です。
認知説について
ケーラーの洞察説は、古典的条件づけ、試行錯誤説、オペラント条件づけといった、S(刺激)とR(反応)による説とは異なったものです。
ケーラーの他、トールマンやレヴィン、バンデューラなどのように、学習による行動の変容は新しく認知し直す認知説(S-S理論)といわれます。
S-S理論:サイン(Sigh)-意味(Significate)
この記事のまとめ
どうしたらよいだろう。
問題に直面したとき、私たちはひとつずつ試していくことがあります。
また、状況をしっかりとらえ、どうしたよいかをこれまでの経験から導き出そうとすることもあります。
どちらがよい学習方法なのかは、状況によって変わりますね。
日常にある様々な学習場面を、おとなも子どもも楽しんでいけたらと思います。
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