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アレルギーがあり給食ではなくお弁当を食べている児童のこと(学校保健安全法:教員採用試験対策)
複数の食品の抗原に対する食物アレルギーがある児童。
給食を食べることができません。
保護者がお弁当を作り持たせていましたが、欠席が目立つようになってしまいました。
今回は、学校で行う「健康相談」についての話です。
どのように対応をするか
複数の食品の抗原に対する食物アレルギーがある児童。
給食ではなくお弁当を食べていました。
その児童が、最近欠席が多くなったことを心配した学級担任は、児童指導教諭とともに、
・保護者に連絡をして様子を聞く
・学級での様子を調べる
・本人に話を聞く
などの事実確認をしました。
自分だけがお弁当を食べている、ということが欠席の原因ではないかと気づいた学級担任等は、校内委員会、管理職等と相談した上で、対応を検討しました。
このような場合が「健康相談」の例になります。
(※文部科学省の事例を参照)
学校の健康相談
学校では、学校保健安全法により「健康相談」を行うと規定されています。
それは、学校医や学校歯科医が行うものというわけではなく、また、養護教諭だけが行うものでもありません。
学校保健安全法
(健康相談)
第8条
学校においては、児童生徒等の心身の健康に関し、健康相談を行うものとする。
(保健指導)
第9条
養護教諭その他の職員は、相互に連携して、健康相談又は児童生徒等の健康状態の日常的な観察により、児童生徒等の心身の状況を把握し、健康上の問題があると認めるときは、遅滞なく、当該児童生徒等に対して必要な指導を行うとともに、必要に応じ、その保護者(学校教育法第16条に規定する保護者をいう。第24条及び第30条において同じ。)に対して必要な助言を行うものとする。
児童生徒の心身の健康問題の多様化に対応するため、平成20年に改正された学校保健安全法(それ以前は学校保健法)で、養護教諭やその他の職員と連携した、健康観察、健康相談、保健指導、学校と医療機関等との連携が新たに位置づけられました。
健康相談の目的
健康相談の目的は、以下の通りです。
児童生徒の心身の健康に関する問題について、児童生徒や保護者等に対して、関係者が連携し相談等を通して問題の解決を図り、学校生活によりよく適応していけるように支援していくことである。
先に述べたように、心身の健康問題を解決する過程で、自分自身で解決しようとする人間的な成長につながることから、健康の保持増進だけではなく教育的意義が大きい。
健康相談実施上の留意点
健康相談を行う上での留意点も文部科学省から示されています。
① 学校保健計画に健康相談を位置付け、計画的に実施する。また、状況に応じて計画的に行われるものと随時に行われるものとがある。
学校では、学校保健安全法第5条で、学校保健計画を策定するよう規定されています。
学校保健安全法
(学校保健計画の策定等)
第5条
学校においては、児童生徒等及び職員の心身の健康の保持増進を図るため、児童生徒等及び職員の健康診断、環境衛生検査、児童生徒等に対する指導その他保健に関する事項について計画を策定し、これを実施しなければならない。
この記事のまとめ
気持ちが沈むと、体調に影響してくるということは、おとなでもあることです。
不調の原因は意外なことだったりもしますね。
いつもと違う
それに気づくことができるおとなが、周囲にたくさんいることは、子どもたちにとって大切なのかなと思っています。
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