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先生と子どもの気持ちがすれ違ってしまうこともあるという話(教育法規:教員採用試験対策)

○○先生、私のことをよく思っていないんだな。

そう感じたことはありませんか?

私にはあります。
今回は、私のちょっとしたエピソードと教育公務員特例法第25条についての話です。


どの子にも同じように


子どもは、本当によく先生のことをみています。

先生の話し方やその日の様子に気づく子もいます。

そして、先生の発する言葉かけに敏感に反応する子がいることもあります。

先生の言葉かけ


この先生は、私によいイメージをもっていないんだなと感じたことが、私にはあります。

高校2年生のときのことです。
教科書の音読が苦手だった私に、その先生は、

「なぜ、みんなの前で教科書が読めないんだ」

と、日を変えては音読で指名し、そう言いました。
しばらく続いたと思います。

今日もまた当てられるのかな

現国の授業、嫌だな

私は音読で指名されるのが怖くて、大好きだった現国の授業が好きではなくなりました。
指名されなくなっても、また急にいわれるかもしれないと思うと怖かったです。

そう思っている気持ちは伝わるのでしょうか。

私の(現国の時間、嫌だな)が、先生にも伝わっているような気がしていました。

気のせいだったのかもしれません。

ですが私は、先生の言葉の端々から、(先生は私のことが嫌いなんだな)と思いました。

私は、ずっと教科書が読めなかったわけではありません。
高校1年生のときの音読で、誰もがそこを読みたくないというところの記述を読む羽目になってしまい、すごく笑われたことをきっかけに、音読が苦手になりました。
けれど、先生にそれを言うことはできませんでした。

先生は、私を嫌っていなかったかもしれませんが、私はそのように感じてしまいました。

担任としてのエピソード


私が教諭として初めて担任を持ったときのことです。
初めての面談で保護者の方から、このように言われたことがありました。

「先生はひいきしなくてよかったです」

とても強烈な言葉でした。
私の教員生活に、大きな影響を与えた言葉のひとつとなりました。

私が特別に意識をして、「ひいきをしない」ことを実践していたわけではありません。

その保護者が、それまでに何らかの形で、「ひいき」を感じていて、今回はそれを感じなかった、ということだと思います。

保護者の方のおっしゃったことに、「何かあったのですか?」と聞くことは、そのときの私にはできませんでした。

この記事のまとめ


人には誰しも、苦手なタイプがあると思います。

「先生」にも「児童生徒」にも、です。

あって当たり前のことですが、だからといって、苦手なタイプだからと自分の言動を肯定してしまうのは、違うかなと思っています。

この記事の関連法規

教育公務員特例法
(指導改善研修)


第25条 
公立の小学校等の教諭等の任命権者は、児童、生徒又は幼児(以下「児童等」という。)に対する指導が不適切であると認定した教諭等に対して、その能力、適性等に応じて、当該指導の改善を図るために必要な事項に関する研修(以下「指導改善研修」という。)を実施しなければならない。

(教育公務員特例法)


「指導が不適切である」教諭等の定義

文部科学省からは、「指導が不適切である」教諭等の定義についての記述があります。
以下、抜粋します。

「指導が不適切である」教諭等の定義 
ここでいう「指導が不適切である」教諭等とは,知識,技術,指導方法その他教員として求められる資質,能力が不十分であるため,日常的に児童等への指導を行わせることが適当ではない教諭等のうち,研修によって指導の改善が見込まれる者であって,直ちに後述する分限処分等の対象とはならない者をいう。
 「指導が不適切である」ことの具体例は,平成19年7月31日付け,19文科初第541号の「教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律について(通知)」(以下「法律の施行通知」という。)において,次のように示しているところである。

2 「指導が不適切である」ことの認定について(第25条の2第1項関係)

 「指導が不適切である」ことに該当する場合には、様々なものがあり得るが、具体的な例としては、下記のような場合が考えられること。
 各教育委員会においては、これらを参考にしつつ、教育委員会規則で定める手続に従い、個々のケースに則して適切に判断すること。 教科に関する専門的知識、技術等が不足しているため、学習指導を適切に行うことができない場合(教える内容に誤りが多かったり、児童等の質問に正確に答え得ることができない等)
 指導方法が不適切であるため、学習指導を適切に行うことができない場合(ほとんど授業内容を板書するだけで、児童等の質問を受け付けない等)
 児童等の心を理解する能力や意欲に欠け、学級経営や生徒指導を適切に行うことができない場合(児童等の意見を全く聞かず、対話もしないなど、児童等とのコミュニケーションをとろうとしない等)

(「文部科学省ホームページより引用し一部を抜粋)


補足
・エピソードの先生方を「指導が不適切である」教員等といっているのではありません。

・今回は「先生」という用語を使っています。その方が文章になじむと感じたからです。







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