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教採勉強でギリシャ神話?用語の由来を知ると忘れられないかも(ピグマリオン効果)

教育心理学で使われている用語には、由来は何?と思うものがいくつかあります。
教員採用試験頻出のピグマリオン効果もその一つです。


「ピグマリオン」とは

「ピグマリオン」は人物名。
地中海にあるキプロス島の王としてギリシャ神話に登場します。
ピグマリオン効果を覚えるには、この神話を知る方が断然おもしろいと思いますので、ご紹介します。

ピグマリオンは、現実の女性に失望し、自分の理想の女性を彫刻しました。ピグマリオンは、次第にその女性を好きになり、話しかけたり、食事を用意したりするようになりました。
心酔していくピグマリオンをみかねた女神アプロディーテが、彫刻に生命を与えたことによって、ピグマリオンは妻とすることができました。

という内容です。

ピグマリオンの願い

ピグマリオンは、自分の理想とする「彫刻」に「人」のように接していました。
話しかける
食事を用意する
笑顔を向ける
それらに対してこたえてくれることを無意識に期待していたことでしょう。

その様子を知った、オリンポス山頂に住む12柱の神々の一人であるアフロディーテは、ピグマリオンの願いを叶えてあげました。

ピグマリオンは彫刻に対して無意識に、「人」であることを期待し、そのように接していた結果、神によって期待通りの結果になったということです。

教育現場における実験


教育の場において、教員が期待したように子どもが変化するということを実験し論文発表をしたのが、ローゼンタールです。
実験では、根拠のない情報であっても、学力が伸びる可能性のある子だと言われた子の学力が伸びるということがわかりました。

論文発表(Rosenthal and Jocobson,1968)は意外にも、とても最近で、私が生まれてからです。

ピグマリオン効果とは

ピグマリオン効果
教員が期待したように児童生徒が変化すること

無意識の思い込み(期待)が、教員の行動を変化させ、そして教員に期待をかけられた子も無意識に期待に応えようと行動が変化すると考えられているということです。

この記事のまとめ

ピグマリオン効果は、プラスの効果として期待された子には、よい結果が出ることもあります。
しかし「困った子」「できない子」などという思い込みによって、マイナスの効果をもたらすことも考えられます(ゴーレム効果)。

無意識の期待は注意が必要ですね。

ハロー効果についてはこちらです。

適応機制(防衛機制)もよかったら読んでみてください


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