見出し画像

新!記野式:サクッと!ゲーム業界講座 11月後半号

こんにちは。この配信が終わったら2024年もあと1か月ってことになるんですね…。もう年末ですぅ。2024年も最後まで書き続けますのでご愛読の程よろしくお願い申し上げます。

11月中旬から韓国釜山市のBEXCOにて行われた「G-Star 2024」に行ってきました。こちらは「まえがき」で軽く触れたいと思います!問題は拾ってきたインフルエンザA型でした…。

釜山からソウルに移動する前の日くらいから何となく悪寒はしていて、帰国した日曜日の早朝に羽田空港内のクリニックで検査をしたところ「インフルエンザA型」感染が確認され、投薬をしてもらって帰宅。

感染して48時間以上経っていたのでしょう、薬は全く効かずその後4日間高熱と下痢が続き、仕事に復帰したのは帰国後5日経った金曜日からです。その間に失ったものは多く、「東京ゲームショウ直後に倒れておけばよかった」と謎の後悔をするに至っております。

久々に長期に渡りダウンしてしまったため、健康あっての仕事だとつくづく思い知りました。皆様もご自愛くださいますよう。

私の長い愚痴はこれくらいにして(すいません)、いよいよ海外の年末商戦のデータが上がってきましたのでデータ三昧参ります!データの前にまずは軽く韓国「G-Star 2024」の出張報告をします。そのあとアメリカ市場データCircana(旧NPD)の10月分、ヨーロッパ、イギリスの10月のゲーム市場、10月のPSNゲームランキング、そしてMAUで見る10月の世界のゲームソフトランキング、それから10月の世界のモバイルゲーム市場についても報告します。

本記事での為替レートは1ドル=154円で計算しています。


<記野式まえがき:韓国「G-Star 2024」出張報告>

今年で20周年を迎えた韓国「G-Star 2024」。2024年11月14日(木)~17日(日)までの4日間、釜山市BEXCOにて開催されました。日本も同様だったようですが、韓国も季節外れの温かさで軽く汗をかくほどでした。

1.Expo ホール

B to C 向けは大きなホールで行われており、こちらは規模的には幕張メッセのホール一個くらいでしょうか。日本のメーカーは見つけられませんでした。ま、韓国はNet Marble、Nexon、Krafton、Gravityなどなど大きなパブリッシャーがたくさんありますからね。

私が行ったのは木曜日のビジネスデーの早朝でしたので、そこそこの人出だな、と思っていたら…ランチから戻ってみるとワンサカ人が入ってきて動きが取れませんでした。

韓国のゲームショーでいつも思うのは「ユーザー参加型」ってこと。試遊台が所狭しと並んでおり、行列ができていました。もちろん東京ゲームショウも試遊台に人は並んでいるのですが、こちら韓国はマジで「プレイしに」きてますね。

また、B to B 向けの会場は歩いて5分くらいのところの別ホールで各社がブースを構えていました。こちらはB to B とは違って落ち着いたミーティングルームがたくさん並んでる、って感じでした。

2.韓国ゲーム大賞

「G-Star 2024」開幕前日に、会場のBEXCOにて「2024年大韓民国ゲーム大賞」の授賞式が行われていました。

結果は下記の通り。

Shift Upによる『Stellar Blade』が7部門を受賞したものの、Netmarble の『俺だけレベルアップな件:ARISE』が『Stellar Blade』を押さえて大賞(大統領賞)を受賞しました。

PC版とモバイル(iOS&Android)版がありますが、日本でもリリースされています。

3.コンソールへのシフト?

韓国のゲームショーのイメージはスマホゲームかPCゲームなのですが、実は今回もその印象は変わりませんでした。もちろん『Stellar Blade』の存在感はあるのですが…。

記野式の5月後半号にてレポートした通り、韓国は今年の5月、国の機関である韓国文化省がコンソールゲーム分野の育成に力を入れると発表しました。ゲーム産業振興のための5カ年計画で、2028年までに世界のコンソールゲーム市場で韓国のシェアを拡大することを目指すとのこと。

また、韓国国内のゲーム開発企業がMicrosoft、ソニー、任天堂のような世界的なコンソールメーカーと協力し、大ヒットタイトル、ブロックバスター・タイトルを開発できるよう支援するとも発表しています。

こんなこともあり、今回の G-Star 2024 には相当な期待を寄せて行ってみたのですが… 実際に韓国のデベロッパーさんと会場でミーティングをしてみると、国の施策が明確ではないことから、半信半疑のようです。つまり、「コンソールに振り切るぞ!」とまでは行ってないようなんです。

ただ、韓国のゲーム業界の雰囲気として「コンソールやろうと思ってる」ポーズは開発会社としては「クール」なイメージを与えるそうで、タイミングがくれば「アリ」かも、という程度とのことでした。意外にまだまだ時間はかかりそうですね。

来年の G-Star 2025 にはもう少し進展があることを祈って!そしてそこに日本のゲーム業界のプレゼンスも欲しいな、って思ってたりする私です。

<2024年10月米国ゲーム市場動向 Circanaデータ分析!>

今月もギリギリでデータが届きました!笑。2024年10月度のアメリカ市場データCircana(旧NPD)レポートです。正真正銘の年末商戦に入りました。

1.2024年10月の市場概況

ここから先は

18,745字 / 88画像

¥ 500

ありがとう♪ いっぱいいっぱい情報書きます! 毎月10日、25日頃に更新しまーす。 次回もよろしくお願いします。