記野式:サクッと!ゲーム業界講座 7月後半号
東京オリンピックが始まりました。無観客とはいえ意外と盛り上がっていますね!来月頭まで続くスポーツの祭典をステイホームで見まくりましょう。
まえがきではValve社のSteam Deckが発表になったので軽く紹介します。
定番の6月のアメリカ市場データNPDの報告ですが、6月末までですから今年の半期、折り返しのデータになっています。これからアメリカは年末商戦に向けて大きな波を迎えることになります。
今号ではNewzooの2021年世界のゲーム市場レポートを目玉にしています。長いですが、ぜひ読んでくださいね!
今回の為替レートは1ドル=110円で計算しています。
<記野式まえがき:ValveのSteam Deck>
Nintendo Switchの好調がゲーム業界にいろいろな波を起こしています。前号で書いた通り、Nintendo Switchの新型のハイスペック化が望まれていたのに任天堂はそこまでのハイスペック化を実現しませんでした。
それには任天堂の哲学があるのでしょうけど、ポータブル、かつハイスペックなゲーム機の需要が増していると捉えられる傾向に変わりはありません。その証拠にMicrosoftがNintendo Switch ハイスペック版的なXbox ブランドのポータブルゲーム機を開発している噂はここ数年絶えません。
Valveという会社をご存じですよね?日本では一般にはそれほど知られてないのが残念ですが、『Portal』、『Counter-Strike』、『Half-Life』 などのゲームタイトルシリーズを手掛けた制作会社で、最近ではゲーム配信プラットフォーム「Steam」の運営会社として有名になった会社ですね。
ゲーマーの方々はお世話になっているはずなこのValve社がこのたび「Steam Deck」なるポータブルゲーム機を発表しました。ものすごくハイスペックなポータブルゲーム機で「Nintendo Switch Pro」の出現!と言われ(笑)、ゲーマー間ではものすごく話題になっています。
Valveによると、「AMD社と提携し、携帯型ゲーミング用に最適化されたカスタムAPUを開発しました。 Zen2+RDNA2を搭載し、最新のAAAタイトルの実行にも十分なパワーを発揮します。」とのこと。
Steam Deckは現在予約を開始していますが、アメリカ、カナダ、欧州、イギリスの先行販売で2021年12月にお手元に届くようです。その他の地域は2022年中とのことですが、日本での発売は未定です。涙。
Steam Deckは3つのモデルが準備されています。
<Steam Deck 3モデルの価格と仕様>
(1)64GB eMMC:399ドル(約43,890円)
ベーシックモデル。64GBの eMMC内部ストレージ。キャリングケース。
(2)256GB NVMe SSD:529ドル(約58,190円)
256GB NVMe SSD内部ストレージ。 高速ストレージ。キャリングケースと限定Steamコミュニティプロフィールバンドル。
(3)512GB NVMe SSD:649ドル(約71,390円)
512GB NVMe SSD内部ストレージ。最速ストレージ。プレミアム防眩エッチングガラス、限定キャリングケース、限定Steamコミュニティプロフィールバンドル、限定仮想キーボードテーマ。
そんな話題のSteam Deckですが、すでに予約が開始されたためオークションでとんでもない金額で取引されているとのこと。ま、ハードのローンチ時には必ずこんなことになっていますが…転売目的で買うの、やめてもらえないかなぁ…。
いずれにしてもメーカーさんが頑張って生産しているので、待ちましょうよ。あ、弊社PlayStation 5がようやく当選して正規のお値段でゲットしました!祝!
<2021年6月 米国市場動向 NPDデータ分析!>
アメリカのゲーム市場の勢いは衰えていません。新型コロナウイルス第一波のときに人々の関心がゲームに集中しましたが、日常生活が取り戻されようとしている現在も、「ゲーム」という趣味を満喫し続けている人が多いようです。
今回注目すべきは「Xbox Series X|S」の好調でしょう。MicrosoftはElectronic Entertainment Expo(E3)の直後に「Xbox Series X|S」の市場への流通量を増やしたのですが、どうやらその成果が出ているようです。
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