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不死化幹細胞の解説とガンのリスクについて

こんにちは。共立美容外科の磯野です^^
今回は、不死化幹細胞とガンのリスクについてお話したいと思います!

結論からお話すると、不死化幹細胞は微少ではありますがガンになるリスクがあります。

しかし、ガンになるリスクは、喫煙や生活習慣病でも引き起こされます。ですので、美容医療において不死化幹細胞を使用したからといって、過度にガンになってしまうと心配しなくても良いのではと考えています。

不死化幹細胞やガン細胞の違い、ガン化を心配する理由を知ることで、安心して肌再生医療を受けていただけるのではないかと思いますので、どうぞ最後までご覧ください。

不死化幹細胞とは

不死化というのは、目的の細胞に新たな細胞を増やす働きをする遺伝子や、細胞の老化を遅らせる遺伝子を入れて長期間維持できる細胞をつくりだすことです。

再生医療やゲノムテクノロジーなどの専門家の間で使用されている言葉です。

難しく聞こえますが、再生医療の力を借りて細胞の再生力をあげたり、老化を遅らせたりするということになります。

そして幹細胞というのは、とても特殊な細胞です。自分の細胞組織をコピーしたり、別の細胞の役割を果たしたりと、複数の働きをみせる細胞です。

美容医療では、肌の老化の改善や肌質の根本的な改善に効果があると期待されています。

ガン細胞

ガン細胞というのは、細胞を生み出す過程でなんらかの原因により悪い細胞へと変化してしまったものを指します。

本来であれば、細胞は一定の数以上増えないようにDNAの指示によってコントロールされています。しかし、ガン細胞はDNAの指示に従わずどんどん増えていきます。

増えた細胞は新たな生息地を探し、他の生息地へと広がってしまうのです。

不死化幹細胞がガン化すると思われている理由

上記でもお話しした通り、ガン細胞は細胞の変異によって生まれます。そのため、細胞を増やす働きを促したり、長期間持続する細胞を生み出したりする不死化幹細胞もガン化してしまうのではないかと懸念されています。

幹細胞や再生医療、不死化技術といった新しい医療とガンの発生には全く関係がないとは断言できません。

しかし、美容医療や医療の現場でおこなっている再生医療に関しては、しっかりと安全性が確認されたものを使用しています。

幹細胞の3つの種類

再生医療では、美容医療以外にも整形外科の分野でも使われています。また、心臓病や免疫不全などの治療に対しての研究も進められています。

今の段階で受けられる再生医療と、研究が進められ将来的に受けられる可能性が高い再生医療を合わせると3つの種類があります。

①ES細胞

ES細胞というのは、人の初期胚で採卵後2日目〜3日目の胚から取り出したもので、シャーレの中で培養し続けると無限に増えることができるとされています。さまざまな細胞に変化できる幹細胞です。

パーキンソン病などの難病治療に役立つのではないかと期待されています。

しかし、問題点としては受精卵を使用するという倫理面ガン化や拒絶反応が起こる可能性があることがあげられます。

②iPS細胞

京都大学の山中教授が世界ではじめて作製に成功した細胞です。ニュースで取り上げられたこともあり、耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。

人の皮膚や血液などの体細胞に少数の因子を導入して培養します。ES細胞と同じように、さまざまな細胞に変化する幹細胞です。

ES細胞の問題点を解消するために作られたという経緯があります。しかし、人工的に作られた細胞ですのでガン化のリスクが全くないわけではありません。

iPS細胞は、臓器再生による末期臓器不全症の患者さんに対しての新たな治療法として研究が進んでいます。

まだまだ研究段階の細胞であるため、さまざまな難病の治療に役立てるように研究が続けられています。

③体性幹細胞

医療への応用が進んでいるのが、体性幹細胞です。組織幹細胞とも呼ばれ、人間の体のなかにある細胞を使用する方法です。美容医療での再生医療も、この体性幹細胞を使用します。

体制幹細胞は、神経幹細胞や造血幹細胞、間葉系幹細胞といった種類が存在しています。

さまざまな細胞に変化できるES細胞やiPS細胞とは違い、体性幹細胞は筋肉や軟骨、肌の細胞といった決まった種類のみに変化できます。

自分の細胞を使うため、拒絶反応などの副反応のリスクを起こす心配が低いです。

幹細胞で肌の根本治療ができる

幹細胞を美容医療で使うメリットは、肌の根本的な治療ができることです。

今までの美容医療では、ヒアルロン酸注入や糸リフトといった人工的な施術が多くありました。ヒアルロン酸注入などは比較的費用も安く気軽に施術できるメリットもあります。しかし、人工的なため違和感を覚える場合もあります。

幹細胞を使った再生医療を導入することで、自身が持つ肌の力を最大限に引き出すことが可能となりました。

ですので、違和感なく自然なエイジング効果を期待できるようになったのです。

幹細胞治療において期待できる効果は以下になります。

  • シミ

  • シワ

  • 毛穴の開き

  • たるみ

  • 乾燥肌

  • ニキビ

肌を若々しく保つには、ヒアルロン酸(肌の保湿)、エラスチン(肌の弾力)、コラーゲン(脂肪分解)が必要となります。この3つを作りだすのが線維芽細胞です。

しかし、線維芽細胞は紫外線や乾燥などにより働きが弱まったり、細胞の数が減ってしまったりします。すると、美肌を保つために必要な3つの成分が失われていき、シワやたるみといった肌トラブルへと繋がります。

働きが弱ってしまった肌に、患者さん自身から抽出した幹細胞をプラスすることで、細胞の働きが活性化され肌の根本からシワやたるみといったお悩みを改善していきます。

また、細胞自身の力を使うため副反応のリスクが下がるほか、人工的な治療に比べても持続期間が長くなるというメリットがあります。

幹細胞治療は、まだまだ研究途上です。患者さんが不安なお気持ちをもつことも理解しております。

しかし、美容医療で使用しているものは安全性が確認されており、必ずしもガン化するとは言い切れません。

また、エイジング効果に期待がもたれているのも事実です。デメリットと捉えられるガン化の心配はありますが、肌質を根本的に改善するというメリットもしっかりとあります。

肌再生医療に関してご興味のある方は一度カウンセリングなどを受け、医師の話を聞いてみることをおすすめします。