喫茶店の魔法を見ました
こんばんは、黒さわです。今日のコントがめちゃ良かったので感想を書きます。いつものようにおそらく誤読。
今回取り上げるのは、喫茶店の魔法。
(以下ネタバレ含みます。)
率直な感想として、みんなが90点付ける邦画っぽいテイストだなと思った。
こう書くと、綺麗にまとめられた小器用なコントと捉えられそうだけど、そうではなくて、万人に90点を付けさせる強さの上で、誰かには100点を叩き出させるような感じ。
あれだ、舟を編むとか百円の恋みたいな、みんな好きなやつ。ああいう映画を見た時の感情に近くなった。
何故こんなに映画的な感覚を得たのかなぁと考えて気づいた仮説を
①設定、展開に主軸が置かれていない
九月のコントだと、設定勝ち(文化的な街で爆盛り漢油そば屋が出来た)バラシが強い(野菜楽器オーケストラで使った野菜を鍋にして販売してた)コントが多い。
当たり前だけど、その設定やバラシに現実との乖離(違和感)を持たせるから笑える(面白さ)が出るわけだけれども、
今回のコントってバラシの部分だけ切り取ると、昔の学生演劇にのめり込んでた常連にコーヒーを出さずカレーうどんを出すっていう設定・バラシなんだよなぁ。
そう考えるとおそらく、このコントの面白さの主軸は設定やバラシの強さじゃなくて、その奥の何故カレーうどんを出しているのかなのがひとつのポイントじゃないかなと思う。
②ワードに重きが置かれたこと
千がキャラコント強化軟禁だとしたら、今回のまっさらはワードが強かった軟禁だということを以前九月と話した。
スイミングスクールのような強いワードがバンバン出るようなコントや、激励のようにバラシを補強するようなワードを足して良くなったコントなどが続々と出てきた。
魔法も強いワードがたくさん出てきているのだが、この強さはおそらく、九月の価値観、感覚がそのまま出ていることに起因するんじゃないかなと思う。
(以下コントより引用)
ざっと文字起こししただけでもかなり良いワードが多い。
昨年の加速する自由のコント、むいんとうの「糞尿垂れ流して〜」に通じるような切迫感を感じる。九月は本当に生きるということに対して、こう感じているんだろうなっていうのは、皆さん感じられたのではなかろうか。
おそらくこの①②の要素を組み合わせたときに、良作ヒューマンドラマ感というか、そういうものを個人的には感じたのかなぁと思う。
コントに対して、しばしば映画を見たような満足度とか、映画のようなコントと語られることがある。それらはストーリー性だったり、ドラマティックな演出、見せ方として語られることが多い。
対して、九月のコントは、人間の人生の一片を見せることによって、観客がその人生の明かされてないところを脳で補完(考えようと)するような効果があると私は感じる。
その時の脳の動きってすごく映画を見る時に近い。他人の人生を垣間見たり、他人の人生から自分を見るのは、映画特有の役割のひとつだ。そういう機能をこのコントは間違いなく持っている。
きっと映画のそういうところが好きな人はこのコント好きだろうから是非見てほしい。
追記
ついに九月のYouTubeが登録者2000人になりました!
やったー!
きっとこの先もバンバンいいコントが出ることは確実なので、興味のある方はぜひ登録してくださいね!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?