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小馬鹿にしていた国分寺を好きになったワケ(後編)
今では大好きな我が地元・国分寺。でも、本格的に好きになったのは2021年から。それまでは別に好きじゃなかった。
いや嘘。以前は嫌いなほうで小馬鹿にしていた。小学生から住んでいるのに良い所と思ったことがなく、50年遅れの街開発が進んでいく過程を「国分寺のくせにイキって」なんて思っていた。
(→国分寺を小馬鹿にしていた頃の私)
そんな私だったのに、今ではこんなにも愛が深い。もう国分寺以外に住むつもりなし。離れる理由が皆無。
こう思えるようになった理由は唯一つ。それは飲食店の存在だ。飲食店の人たちとの出会いがなかったら、多分こんなふうにはなっていなかったと思う。
コストパフォーマンス良すぎな街
もともと飲み食いが好きな私は、7年前くらいからグルメ会に行くようになった。その頃行っていたのは港区や渋谷区の会員制やお高いレストラン。乃木坂、北参道に住んでいたからアクセス抜群ですぐに行けた。
離婚して国分寺に戻ってきたわけだが、それでも定期的にグルメ会に参加していた。だけどせっかくなら地元に常連店が欲しいと思い、国分寺の飲食店に多く行くようになった。
いや、ちょっと嘘。単に都心に行くのが面倒になっただけ。でも外食はしたいから国分寺で済まそうと思ったという話。
母が外食好きなのもあって、小学生の頃からよく行く飲食店は数店舗あった。アットホームな雰囲気で良心価格のイタリアン「メランツァーネ」、見た目ボリューミー・味は上品なチャイニーズレストラン「オトメ」。昔から変わらぬ美味しさは私の心も体も満たしてくれた。懐かしの美味しさに心掴まれ、再び母と足繁く行く日々が始まった。
ザ・国分寺クオリティー
行くたびに思ったのは「国分寺って安くて美味しいお店が多い」。冷静に考えればそこまで安くはないんだけど、都心に住んだ経験がある私からしたらコストパフォーマンス良すぎと感じた。これを機に、少し国分寺に好感を持つようになる。
母としばしば国分寺グルメを堪能する日々になったわけだが、さらに国分寺グルメの良さを知る機会が訪れる。それがコロナ禍。既に在宅ワークで都心に行く機会が減っていたが、コロナ禍で全く行けなくなった。行けるとしたら地元内。仕事以外することもなかったから、せっかくの機会だし新規開拓しようと気になるお店にひとり足を運ぶようになった。
実は名店街
ひとりで飲み食いするうちに、国分寺にはまだまだ知らない美味しいお店があるんだと知る。名店揃いな街だとようやく気づいたのだ。
味だけじゃない。国分寺の飲食店の方々はみんな良い人ばかり。フランクなお人柄で気どらず会話を楽しめる。なのに礼儀正しく、サービスはきっちりしていて細部にまで目が届くホスピタリティー溢れる対応。「これが国分寺クオリティーなのか」と感動した。私が国分寺グルメにハマった理由は味よりもここ。一緒にいて楽しいと感じられる人たちと美味しい時間を楽しみたいと思うようになった。この時点で、私の国分寺好感度は爆上がり。
一皿入魂
「接客業だから良い対応するに決まっている」。そう思う人もいるだろう。まぁ確かにそうなんだけど、そうじゃないんだな。なんか、皆さん熱いのだ。お金のために飲食店をしているというよりは、自分の夢に向かったりいろんな想いを抱いたりして一皿入魂している人が多い気がする。熱い気持ちを込めてうんんんまい一皿を作ってくれる。そう、一皿に込められた想いが私を夢中にさせたんだ。この込められた想いこそが国分寺グルメ最大の旨味と感じる。もうこれで私の心は国分寺に奪われた。
人生を変えてくれてありがとう
そんなことで、小馬鹿にしていた国分寺を好きになれたのは国分寺グルメ、国分寺の飲食店の皆さまのおかげです。
声を大にして言いたい。出店先に国分寺を選んでいただきありがとうございます。私の人生は皆さんのおかげで色濃く、味わい深く、心豊かになりました。今では行きたいお店が多くて体がついていけないくらいです。国分寺を魅力的な街にしてくださってありがとうございます。
これからも国分寺でモリモリ食べて、できれば120歳まで生きたい。私の体は国分寺グルメあってこそ。これからも国分寺で心も体も元気にしてくれる一皿入魂の品々を堪能して、逝く時はピンころしたい。それが私の今の目標です。
まぁまだそれはだいぶ先だけど、そんな具合ですっかり国分寺から離れられない体になり、国分寺愛が濃ゆく深くなった次第でございます。