【都議選2021反省会】北多摩第3の情勢予測、何を当て、何を外したのか
昨晩、東京都議会議員選挙の投開票が行われ、衝撃度の高い結果となりましたね。投票に行かれた有権者、そして各陣営、選挙管理委員会の皆々様におかれましては、大変お疲れ様でした。
さて、私は都議選多摩地域の予想を出すべく尽力しましたが、個人的な事情により北多摩第3選挙区の予想のみとなってしまったことを、まずは心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。
ところで選挙予測には当たった外れたというのがございます。ただ、一般的に今回の都議選はほとんどの人々が想像していたより、都民ファーストの会が踏みとどまり、自民党が議席をあまり伸ばせなかったという結果に終わりました。
都議選の結果全体がどのような結果に終わったのかは、NHK初め各サイトや、私のTwitter等をご参照頂きたいと思います。そして全体の流れとして、どうして都民ファーストが踏みとどまる結果になったのかは、選挙コンサルタントでジャックジャパン創業者の大濱崎氏が非常にまとまった記事にされているので、そちらを是非1度は読んでいただければと思います。
今回の本題は私が唯一予測を出した、北多摩第3選挙区についてです。購入してくださった方には大変申し訳なく思っていますが、この予測は最終的に大きく外れるという結果に終わりました。
しかし、外れた理由を書くことこそ、有料で記事を執筆した私の責任であろうと考えます。したがって、以下では私の予測と実際の選挙結果の乖離がなぜ生まれたのかを書いていきます。
①実は当たっていた投票率予測
得票数の予測を大幅に外した私ですが、実は投票率の予測はかなり正確なものでした。以下の2枚は私が行った投票率の予測です。実際には投票率約46%と推定して、各候補の得票数を予測していました。
私は投票率に関して3つの予測を述べています。
①投票率が40%台半ばになること(実際は46%程度で試算)
②定数が増えて激戦区となってから、都の平均より投票率が高いこと
③調布市より狛江市の方が投票率が高いこと
では実際の結果はどうだったのでしょうか。まず、①についてですが、北多摩第3の投票率は45.38%でした。これは私の書いた「40%代半ば」や試算していた「46%」に非常に近しい数値であると言えます。
②についても都の平均投票率42.39%に対して、北多摩第3は3ポイントほど高いですから、これも正確であると言えます。更に③に関しても調布の投票率44.68%に対して、狛江は47.38%ですから、的中しています。
以上から、私の投票率に関する予測が極めて正確だったことはご理解を頂けるのでは無いかと思います。
②大きく外した得票数予測
では、なぜ私は候補者の得票数の予測を外したのでしょうか。まずは私がどのような予想を公開していたのかをここに載せておきます。私の予測と実際の結果を比較してみましょう。上の写真が実際の結果、下が有料公開していた予測です。
これらを比較すると、自民林、公明中島、共産田中、各氏が全員予測最低得票数を下回り、立憲加藤氏も最低得票数レベル、都Fの尾崎大介氏が予測最高得票数を6,000票も上回っていることがわかります。
まず、尾崎氏は加藤氏が予測最低得票数レベルであることから、「尾崎氏に入れるか加藤氏に入れるか振れ幅がある票」を最大限獲得していたことがわかります。
また、共産も想定される中では最低レベルの得票数をやや下回ったことから、やはり尾崎さんに票が流れていると言えます。しかし、これらはあくまで比較的想定範囲内での尾崎さんへの票の集中でした。
自公は票割りを行う関係性にありますから、「自民が減れば公明が増え、自民が増えれば公明は減る」というのは誰にでも想像がつきます。しかし、自公が私の得票数予測より8,000票も下回っており、これは国政与党の票が流出していることを示します。私の詳細な試算結果と比較すると自民党支持層の内、3,000~6,000票は林氏や票割り先の中島氏ではなく、尾崎氏に流出しました。
このことが、最終的に選挙結果を大きく変えてしまったのでした。仮に尾崎氏がここまで自公の票を奪うことがなければ、自民党の当選は確定、若干有利な公明、立憲、共産、都Fの4名で激戦を繰り広げていたことはまず間違いないと考えます。
しかし、ただでさえ多摩地域の都民ファーストの候補者としては石川良一氏(南多摩選挙区)と並んで規格外の強さを誇る尾崎氏は、最終盤の都F巻き返しによって野党側から取れる限りの票を獲得し、自公からも票を吸収することでトップ当選を果たしたのでした。
大変申し訳ないことに、選挙戦最終盤のこの急激な情勢変化を私は捉えることが出来なかったということになります。改めて風の読み方、都議選の難しさを痛感させられた選挙結果となりました。
おわりに
有料でご購入頂いた皆々様への感謝を申し上げ、またせめてものお詫びとして、予想が大幅に外れた原因について軽くですが述べさせて頂きました。
すっかり予測を外してしまった未熟な私ですが、それでも信頼してくださる皆様の為にも、数ヶ月前に迫った衆院選を次の目標として、日々研鑽を積んでいこうと考えている次第です。
2021年7月5日 きょんきょん
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