日印間赤青オセロは反転決着か
こんばんなまらステ💙❤️💙Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨
とうとう出たね。。。
最近あまりインドの航空事情の話をしていないから、もう一度おさらいしておくね。
分離独立以降、1991年までインドは社会主義政策を取っており、戦前にタタ財閥が立ち上げたタタ航空を国営のエアルインディアにした。ただし、創業者のJ.R.D.タタは長らく会長職を無償で務める。
そしてエアルインディアは主に国際線を担当し、国内線はインディアン航空という国営キャリアが担当した。
そして1991年の経済自由化で新規航空会社が多数参入、それらとの競争が激化するなかでエアルインディアとインディアン航空は2007年に合併する。
新しい航空会社の多くはLCC(格安航空会社)の形態をとったけれど、ジェットエアウェイズはFSC(フルサーヴィスキャリア)としてエアルインディアのお株を奪うモデルを展開し、2008年にANAとコードシェア、マイレージ提携を開始した。
一方でインド航空業界の創業家であるタタ財閥も航空業界へのカムバックを画策し、2013年にマレーシアのLCCエアアジアと組んでエアアジアインディア、2014年にシンガポール航空と組んでヴィスタラを相次いで設立、ヴィスタラは2017年にJALと提携を始める。
エアルインディアやジェットエアウェイズより高級路線を歩むヴィスタラとインディゴをはじめとしたLCCに押し挟まれるようにジェットエアウェイズの経営が苦しくなり2019年にジェットエアウェイズは運行を停止。ANAはインド国内への足掛かりを失う。
そこでANAはエアルインディアとの提携を模索しているといわれていたけど、同じスターアライアンスメンバーとはいえ元々ジェットエアウェイズと仲良しだったANAと簡単に組めるかってんだ、ってなことであまり進展が見られないままパンデミックに突入した。
そして2022年、こちらも経営が苦しくなったエアルインディアの全株式は政府からタタ財閥に売却され、事実上の大政奉還となった。
んで、ヴィスタラもタタグループでしょ。ヴィスタラはJALと組んでるわけだから、ANAとエアルインディアの提携はこれで霧消した可能性もあると思っていた。
タタグループはその年のうちにエアアジアインディアのエアアジア保有株式を買収してエアルインディアの子会社であるエアルインディアエクスプレスと統合、エアルインディアとヴィスタラも統合させ、エアルインディアの株式のうち約4分の1をシンガポール航空が保有するかたちに再編することを打ち出した。
すると、ヴィスタラと統合した後のエアルインディアはJALとANA、どちらと組むことになるだろーかという関心が出て来るよね。
ヴィスタラとJALの提携を新生エアルインディアが受け継ぐのか、それとも同じスターアライアンスかつシンガポール航空と仲良しのANAが組むのか。
先だってこんな話もあり。
エアルインディアとヴィスタラの統合はインド政府はとっくに承認しているんだけど、シンガポール政府がなかなか承認せず踏み止まっていた。
でも早ければ年内には実現するのかなぁと。
このタイミングでエアルインディアがANAと組んだということは、新生エアルインディアがANAを選ぶとみていいと思う。
ただでさえアライアンスの縛りって大きくて、ANAと同じスターアライアンスメンバーであるニュージーランド航空やタイ国際航空は元々JALと組んでいたけれど結局寝返っている。
その逆パターンとしてはワンワールドに加盟してJALに寝返ったマレーシア航空やカタール航空などがあり、現在JALとスターアライアンス、ANAとワンワールドという組み合わせはない。
スカイチームメンバーとの提携を巡ってJALとANAが競っていて、ガルーダインドネシア航空は現状両方と組んでいるけれど、これと同じことがスターアライアンスメンバーのエアルインディアに適用されるとは思えない。
一定期間の移行措置はありうるけど、結局JALはインド国内線からは弾かれるのだと思う。
ANAはデリー、ムンバイ経由だけでなく、シンガポール経由でもインド各地にアクセス可能になり、赤い亜大陸から青い亜大陸に様変わりしそう。エアルインディアのコーポレートカラーは赤だけどさ、念のため。
JALが巻き返せるとしたら、噂が出続けているジェットエアウェイズの復活か、LCC勢がFSCに参入するとかを待たなければいけないのかな。
エアルインディアの株式を巡ってタタ財閥はLCCのインディゴやスパイスジェットと競った。ということはこの両社にはFSC参入の意思がある。
スパイスジェットは経営状態がよくないけど、インディゴは非常に強い。
インディゴがジェットエアウェイズを引き継けばエアルインディアの強大なライバルになるんじゃないかな。
もはや妄想の域だけども、動きの速いインドでは妄想を超える現実が度々起こるから無くは無いんじゃないかとも。
インド航空業界の再編とJAL・ANAの闘いの行方は局面がひとつ動きというところ。
なお、デリー首都圏第2の国際空港としてノイダ国際空港が今年中に開港する予定となっており、
ANAの羽田ーデリー線、エアルインディアのデリーー成田線が今後は組み合わさって東京首都圏とデリー首都圏の間で複線化することを思えば、エアルインディアはデリーからノイダに発着を移すこともありえる。
つまり羽田ー金浦➕成田ー仁川とか羽田ー台北松山➕成田ー桃園みたいな関係になる。
ヴィスタラがパンデミックの最中に一瞬だけデリーー羽田線を飛ばしていたこともあって、ヴィスタラは今でもその羽田発着枠を持っているけれど、これを新生エアルインディアが引き継いでANAと組んで何かをする可能性もある。
この枠をノイダ線に回すか、ANAの成田ームンバイ線を譲受するかたちでムンバイ線を新生エアルインディアが飛ばすか。
これによってANAの浮いたリソースをパンデミック以後復活が先送りされているチェンナイ線なり、JALと競るベンガルール線、あるいは日本に近いコルカタ線の新設といったことが考えられる。
コルカタでエアルインディアの国内線に接続できれば、インドの地方都市への到達時間はデリー経由よりずーっと速くなるので理に適う。
こーした展開の可能性があるということをまずは覚えておいてほしい。
それじゃあバイバイなまらステ💙❤️💙厚沢部煮切でしたっ✨
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