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コロナ禍が生んだ新しい潮流、アストロツーリズムとはなにか

はじめに

こんばんナマステ💜Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

今日はClubhouse『インドの衝撃(インド大学)』で話した内容をすぐにUPするよ〜🌟

音声版も早速できたので紹介するね❗️(約23分)

本日のお題はコロナ禍を経て、インドで興隆を見せ始めたアストロツーリズムについて。

今日の話をするうえで、ひとつの認識を示しておきたい。

コロナ禍はツーリズムにとっての停止状態だったのか、というとそれは違うということ。

特にインドではこの間にものすごくインフラ整備が進んだし、そーでなくても旅行者のマインドがものすごく変化した。

停止期間ではなく熟成期間だったことを認識しないとこの先は生き残っていけない。

少しずつ、本業が戻りつつあるなかで見てはいけないものを見てしまっている気がしていて、それは何かというと、

多くの旅行会社、オペレーターが目先の仕事が欲しいためにコロナ前よりも安く仕事を請け負おうとしているんだ。物価こんだけ上がってるのにさ。

JTBさんをはじめとした大手や、我々インド方面でいえばアショカさんのような専門性を持った旅行会社は、コロナ禍を変革のチャンスと捉えて、付加価値をより高めるようなことを言っているけれど、そーじゃないとこはむしろ付加価値を下げようとしている。

この3年間で旅行会社は随分減ったけれど、生き伸びたところもこれから淘汰されていくのは目に見えている。本当の戦いはこれからで、今は安易な潮流に乗っちゃダメ。

以上を踏まえて、この3年の間ツーリズムを巡る諸要素にどんな変化が起きたのか、ということを検証し、そして記録していく必要がある。今はそんなフェーズ。

これから書いていくアストロツーリズムはまさに、インドの旅行者にとっての新たな潮流のひとつなのだ。

真っ暗闇が生み出したもの

アストロツーリズムという言葉がインドで顕著に言われ始めたのは今年に入ってからかなぁ。

上記の記事を見て、自分もここでちょっとだけ触れた。

日本の緊急事態宣言とは較べものにならないほど厳しいロックダウンが課されたインドでは、夜働く人も遊ぶ人もいなくなり、車も走らないから灯りを灯さなくなった。

ついでにいえば、車が走らなくなり、工場が稼働を止めたことで、空気が一気にきれいになった。

その結果、昼の北インドではヒマラヤが見えるようになったことが知られているけど、

夜は美しい星空が見えるようにもなった🌌

そしてそれはコロナ禍で真っ暗闇に突き落とされた人々の心を大きく照らした。

例えばウッタラカンド州では標高2,600mのチャモリ県ベニタル村はアストロヴィレッジとして売り出そうとしているし、ウッタラカンド州ではほかにもタクラ村、デヴァスタル村でプロジェクトが始められようとしている。

田舎だけでなく、ジャイプールでも州立総合芸術センターであるジャワハルカラケンドラ、マハラジャ大学、世界遺産アーメール城、世界遺産ジャンタルマンタルに望遠鏡を設置して、夜空を眺める取り組みを始めた。

ジャイプールのあるラジャスターン州は今年に入って全州でアストロツーリズムを推進していて、呼び込みのためなのか州外であるデリーのビカネールハウス(植民地時代の邸宅でイヴェント会場として有名)にも置くらしい。

ジャンタルマンタルって天文台なんだよね、そういえば笑

アストロツーリズムの本命はやはりラダック連邦直轄領。

2019年には既にマーン村でアストロステイズという取り組みを始めた。ホームステイをしながら、星空を楽しみ、天文や地域の文化について学べる場所で600人以上の観光客が訪れ、25,000USドル以上の収入をもたらしたのだという。

さらに今年10月には標高4,500mのチャルタン県ハンレに国内初の闇空保護区(Dark Night Sky Reserve)を制定、世界で2番目に高い望遠鏡を設置し、ホームステイの受け入れ整備を進めているのだという。

自分も中国側のチベットで4,000m級の星空観た時は思わず手を伸ばした。ホントにつかめそうな感覚。

あれはホント、行ったことある人にしかわからないすごさ。

アストロツーリズムとはなにか

アストロツーリズムはAstronomy(天文学)+Tourismで日本語でいえば天文観光ということになり色んなものが考えられるけど、とくに星空が圧倒的に多い。

ニュージーランドのテカポ湖🇳🇿やハワイ島🇺🇸など星空で有名なところは世界中にあり、そして需要は増えているという。まさに世界の潮流。

日本でも北海道の弟子屈、長野県の阿智村、石垣島などは星空ツーリズムが盛り上がっている。

アストロツーリズムを広く見ればプラネタリウムから宇宙旅行まで様々なものが対象になる。

朝陽、夕陽、満月なども天文現象だし、インドにはチェンナイから近いアーンドラプラデーシュ州のシュリーハリーコーターに宇宙基地もある。そういうものも今後もっと隆盛してほしいし、シュリーハリーコーターの宇宙基地を外国人が見学できないのはどうかと思う。もっと軍事的にキツそうなアメリカ🇺🇸やロシア🇷🇺でもやってるのに。

世界的な潮流にインドが遅れてついてきたような感じではあるけど、それだけじゃないインドならではの展開として占星術とのコラボを期待したい。

アストロツーリズムからナイトツーリズムへ

ここで「日本一の星空」と呼ばれる長野県阿智村の事例を見ながら、星空の活用を考えてみたい。

阿智村といえば昼神温泉。東京や大阪では知られてないかもしれないけど、中央道で行きやすいので名古屋ではめちゃ有名。

ちなみに飯田と中津川の間に鉄道を通そうとしたら湧き出た温泉で、今はそのルートにリニアを掘っていて残土をどーするのかでてんやわんや。

山に囲まれて光害がないため星空が日本一という認定を2006年に環境省から受けているけれど、すぐにそれを活用しようとは思わなかった。

しかし昼神温泉が衰退していくにあたって、2011年に星空を眺めるプログラムをやってみたらこれがあたった。

だけど、星空だけにこだわろうとはせず、ナイトツアーと言い出した。

なぜかといえば、満月の時には星が観えにくくなるし、雲だって出る。

だからプロジェクションマッピングなり、エンターテイメントなり、ヒーリングなり様々なコンテンツを入れたナイトツアーとして、夜を楽しんでもらうものにした。

夜を盛り上げることで昼神温泉に泊まってもらえるようになるし、そうなるとお金がより落ちて地域活性化に繋がる。

星空だけなら、とくに名古屋からだとサクッと観に来て阿智村に1円も落とさず帰っちゃえるからね。そうさせなかった。

そう考えたら、ラダックやウッタラカンドではしっかりと滞在させていて、それなりに上手いことやってるんだな、ってことがわかる。

ジャイプールなら星空を媒介にして、夜のジャイプールの魅力を売らないと。ナイトプールならぬナイトジャイプール映え❤️

日本の星空をインド人に売れ

星空が好きなインド人が増えてきた。

そして、水際対策が緩和されことに伴い日に日にインバウンドが増えてきて、インド人と思しき旅行者も見かけるようになってきた。

ならば、日本の星空を彼らにもぶつけて、そしてそれをインドに持ち帰ってくれたら、またインドの星空が面白くなるじゃないか。

かといっていきなり彼らを阿智村や弟子屈に連れて行くのは難しい。

そこでまずはインド人にど定番のコースにそれを盛り込んでもいいんじゃないかな。

東京→富士山→箱根→関西→広島というど定番コースのなかで、富士山はほぼ素通り、広島も関西から日帰りが基本になっている。

ちょっと待てぇい❗️

富士五湖や宮島に泊まって星空を眺めたらどーなんだい❓と。

それで気に入ってくれたら次は阿智村に突っ込もうぜ‼️

おわりに

ということでインドのツーリズムにこんな潮流があるんだよ、って話。

コロナ禍の総括と、コロナ禍の先にあるもの、というのがまだ完全に終わってはないにしてもしばらくはテーマになっていくのかなと。

とりあえず懐かしい歌でも流しておくので、久々に聴いてくださいな。

それじゃあバイバイナマステ💜暑寒煮切でしたっ✨

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