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区間快速の起死回生と問題点

こんばんナマステ💚Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ✨

JR北海道の札幌圏が今年の第1クォーターで初の黒字ということで。

創業以来初めてということではなく、四半期収支を公表し始めた2018年度以降ということだけど、2018年度及び2019年度第3クォーターまではパンデミックの影響がなかったことを考えても快挙ではある。

札幌圏というのは函館線の小樽―札幌―岩見沢、学園都市線、千歳線、たったひと駅だけど室蘭線の沼ノ端―苫小牧間を指す。

ここで各線の性格の違いを見るべく、札幌圏における乗車人数のランキング上位30駅を見てみる。

💚=函館線系統
💙=千歳・室蘭線系統
💛=学園都市線系統
太字=快速エアポート基本停車駅(特別快速、区間快速、手稲以西の実質区間快速を除く)

1位 札幌 💚💙💛
2位 新千歳空港 💙
3位 新札幌 💙
4位 手稲 💚
5位 琴似 💚
6位 桑園 💚💛
7位 千歳 💙
8位 小樽 💚
9位 白石 💚💙
10位 恵庭 💙
11位 北広島 💙
12位 大麻 💚
13位 苗穂 💚💙
14位 野幌 💚
15位 星置 💚
16位 発寒中央 💚
17位 稲積公園 💚
18位 発寒 💚
19位 岩見沢 💚
20位 森林公園 💚
21位 新琴似 💛
22位 あいの里教育大 💛
23位 苫小牧 💙
24位 江別 💚
25位 厚別 💚
26位 篠路 💛
27位 恵み野 💙
28位 小樽築港 💚
29位 拓北 💛
30位 当別 💛

函館線の駅がほぼ独占しており、千歳線は快速エアポート停車駅以外は上位に来ない。学園都市線はTOP20にまったく入り込めず、ベジータ・ナッパに対するラディッツくらいの差がある。

ここでわかるのは函館線は少なくとも、手稲ー江別間のEMU(普通電車)もそれなりに利用者がいるのに対して、千歳線のEMUは事実上函館線を補完している苗穂・白石を除いては利用者が少なく、学園都市線を下回るということ。

ということで、札幌市内区間において函館線のEMUは概ね1時間に3~5本、千歳線は2本、学園都市線は3本となっている。

千歳線は黒字といってもそれは快速エアポートだけの話で、EMUの利用は少なかった。

快速エアポートは長らく15分間隔で走り、最初は通過していた恵庭にも停車するようになる。

快速エアポートの混雑が激しいため、12分間隔に増便するけど、その煽りを受けてEMUは24分間隔と36分間隔の交互になる。また、それまで半数の30分間隔で小樽まで延長運転していたのが、札幌で3分間の時間調整したうえで27分間隔と33分間隔といういびつなダイヤになった。

そして今のように1時間に新札幌・南千歳の停車の特別快速1本、快速3本、北広島以南が各駅停車になる区間快速2本を合わせて6本という体制になり、EMUは30分間隔を取り戻すも北広島折り返しになった。

1時間に6本になったから乗客が増えて、黒字化したという報道はあまり正しいとは思えない。

もちろんそれにより、コンペティターであるバスに対しての競争力を持った部分はあるとは思う。

バスはパンデミック期の需要減と、その後のドライヴァー不足によりパンデミック前の体制を完全に復旧できていない。

それよりは純粋にインバウンドのみならず国内旅行も含めて増えているのと、2019年の値上げが功を奏したとみるべき。なお来年4月からさらに値上げされる。

それとエスコンフィールド北海道の開業による需要増。2年面でご祝儀需要が無くなると思いきや、今シーズン北海道日本ハムファイターズが強いのと、フードホールやサウナなど施設自体が楽しいのでリピーターが結構ついていて野球のない日も人が集まっている。

でももっと大きな理由がある。

それは千歳線のEMUという赤字商品が区間快速という黒字商品に生まれ変わったということ。

北広島以南では運転本数=コスト自体を削減できているし、以北では運転本数が1本増えているけれど、エスコンフィールド北海道のおかげでコスト増をある程度吸収できているとみるべき。

学園都市線や江別ー岩見沢間、南千歳ー苫小牧間は赤字だと思われるけど、千歳線で収入増とコスト減を同時に達成したことで、トータルで損益分岐点を超えたという見方でいいだろうと思う。

恐らく第2クォーターも黒字だろう。

北海道の観光シーズンだし、北海道日本ハムファイターズも依然強く、ポストシーズン進出は確実でリーグ優勝の可能性も出てきている。

第4クォーターについては需要減と除雪コストがあるため赤字確実だけど、年間黒字を達成するためには第3クォーターが勝負になるかな。

さて、ここまで区間快速をべた褒めしてきたけど、ぶっちゃけ問題大アリだよ。

南千歳ー新千歳空港間こそ特別快速・快速・区間快速を合わせて10分間隔に揃えられていていいけどさ、札幌発で見ると最小4分、最大15分と極めてバラツキがある。

また、特別快速1本と快速1本を小樽直通にしているため、札幌ー小樽間でもやはりバラツキがある。こちらでも快速が手稲以西各駅停車にして、EMUを削減している。

桑園に追加停車することになったのも、先述のランキングをみれば理解できる気はするけど、運転間隔がぐちゃぐちゃだからそうなっている部分もあり、本来なら札幌で函館線のEMUと対面乗り換えできるようにすることで、桑園は通過すべきではないのかと。

以前から何回かここでも提案しているのは、1時間に6本出ているエアポートの停車駅をもっとシステマティックに割り振ることで、バラツキをなくすこと。

新札幌・南千歳では1時間に6回、北広島・恵庭・千歳では4回以上、それ以外の駅では2回以上の乗車チャンスを設け、札幌・南千歳・新千歳空港では完全な10分間隔にするという命題から考えると、以下の3パターンの停車駅に割り振るといい。(札幌・新千歳空港は割愛)

A:苗穂・白石・平和・新札幌・上野幌・北広島・南千歳
B:新札幌・北広島・島松・恵み野・恵庭・千歳・南千歳
C:新札幌・北広島・恵庭・サッポロビール庭園・長都・千歳・南千歳

すべてが途中7駅に停車するため、札幌・南千歳・新千歳空港では運転間隔を揃えられ、新札幌・北広島・南千歳で1時間に6回、恵庭・千歳で4回、それ以外は2回の乗車チャンスを確保した。

また、北広島・恵庭で乗り継ぐことで、途中駅間の行き来も可能。

北広島を優遇したのは上記の理由のほか、どーせ北海道日本ハムファイターズの試合時は特別快速が臨時停車するからでもあり、そのためにパターンを崩されたくないからでもある。

試合のあるときはこのパターンに適宜、札幌と北広島を結ぶシャトル便を追加すればいい。

また、小樽への延長運転はパターンAとすることで、苗穂・白石から小樽にも行きやすくなる。

そのときできれば以前の琴似・手稲・小樽築港・南小樽停車に戻してほしいんだけどね。

函館線のEMUも手稲もしくはほしみから先は赤字商品なのは間違いない。

思いきって小樽直通を4本に増発して、手稲以西の停車駅を割り振ったらどうだろうか。

これはバストライヴァー不足のなかで札樽間の高速バスを削減していく動きに今後なっていかざるをえないということもある。

以下、小樽ー新千歳空港間での停車駅パターンとして再掲する。(小樽・新千歳空港は割愛)

A:南小樽・小樽築港・朝里・銭函・ほしみ・手稲・琴似・札幌・苗穂・白石・平和・新札幌・上野幌・北広島・南千歳
B:南小樽・小樽築港・ほしみ・星置・稲穂・手稲・琴似・札幌・新札幌・北広島・島松・恵み野・恵庭・千歳・南千歳
C:札幌(発着)・新札幌・北広島・恵庭・サッポロビール庭園・長都・千歳・南千歳

これで需要をある程度満たし、コストも適切に削減できるのではないかな。

札樽間では10分間隔と20分間隔が交互にくるのはやむをえないかな。

変に時間調整したりするのもどーかと思うし、かといって10分間隔にするほどの需要があるとも。

10分間隔化するときは札樽間から高速バスが撤退するときであって、将来はやらなければいけない時がくるけど、現時点ではバス会社にとってドル箱である現実もありなかなか厳しいものがある。

とりあえず、現行でベストといえる状態を提案させてもらった次第。

札幌圏と全通した北海道新幹線の黒字はJR北海道が生き残っていくための最低条件。

ここにきてよーやく少し明るい話が出てきた。

それじゃあバイバイナマステ💚暑寒煮切でしたっ✨














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